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安倍総理の志は死なない!!

米軍、対中国で「強硬姿勢」=リスク覚悟、前方展開強化―戦略文書

 【ワシントン時事】中国が覇権への野心をむき出しに海洋進出を強める中、米軍は対決姿勢を一層鮮明にしている。米海軍と海兵隊、沿岸警備隊は20日までに、中国との大国間競争をにらんだ中長期の戦略文書「海洋での優位性」を公表。インド太平洋への前方展開を強化し、「より強硬な姿勢」で中国に対峙(たいじ)すると明記した。
 文書では、中国を「最も差し迫り、しかも長期にわたる戦略的脅威」と定義した。「過去20年間で3倍に膨れ上がった」中国海軍の戦力に対抗するため、米海軍も無人艦艇を導入するなど近代化を推進し、海兵隊や沿岸警備隊との統合運用を急ぐべきだと主張した。
 軍事攻撃に至らない侵害行為で領有権の既成事実化を狙う中国の「グレーゾーン」戦略を阻止するには「強固かつ断固として立ち向かう必要がある」と強調。太平洋に前方展開する部隊は今後、「計算された戦術的リスクを受け入れ、日々の任務においてより強硬な姿勢を取る」と記した。
 米軍は南シナ海などに艦艇を派遣し、過剰な領有権主張を否定する「航行の自由」作戦を実施してきた。だが、海軍幹部は文書発表に際した記者会見で、米軍艦艇は中国軍艦艇とにらみ合いになった場合、「リスクを最小化するために衝突を避けようとしていた」と指摘。こうした中途半端な姿勢が「中国の影響力拡大を許したかもしれない」と認めた。
 文書は、戦力を前方展開することなくして地域の同盟・パートナー国の信頼を得ることはできないとして、「戦闘能力のある十分な戦力」を配備する方針を示した。また、中国による国際ルール違反や周辺国への威圧行為の監視・記録を強化し、国際舞台でこれまで以上に糾弾していく意向も明らかにしている。