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蔡英文総統の二期目就任にあたり訴えたい台湾報道の正常化

ブログ「台湾は日本の生命線」より。ブログでは関連写真も↓
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 2020/05/20/Wed


台湾の蔡英文総統は5月20日、総統府で二期目の就任演説を行った。


4年前の一期目の就任時やその在任中、日本のマスメディアは「蔡英文」の名に触れる際、多くは枕詞のように「台湾独立志向」と言う言葉を付け加えていた。「独立志向の(独立志向が強い)蔡英文総統」といった具合だが、実際には彼女に台湾独立志向はない。


 台湾独立とは、「戦後の中華民国(チャイナ共和国)体制からの台湾住民の独立建国」のことだが、彼女は今回の演説でも「私たちは継続して中華民国憲法を遵守し…」と強調しているように、独立は試行していないのだ。


 一つ例を挙げるなら、一昨年に民間によって推進された、東京五輪に「チャイニーズタイペイ」ではなく「台湾」名での東京五輪の参加申請を目指す台湾正名公民投票に対し、蔡英文政権は極めて消極的で、妨害を続けた中国や国民党とは事実上同一の立場に立っていた。しかしそれでありながらも彼女を「独立志向」と強調するのはなぜなのか。


それは中国が、彼女をそう位置付けているからだろう。中国政府は蔡英文及びその政権を「92年合意(一つの中国原則での台中合意)の受け入れを拒否して両岸関係(台中関係)の発展のための政治的基礎を一方的に破壊し、台独分裂活動を支持、放置している」などと批判してきた。中国がいうこの台湾独立とは本来の意味と異なり、「中華人民共和国からの台湾独立(中国国土の分裂)」という意味だが、これは「一つの中国」(台湾は中国領土の一部)というフィクションから派生したフィクションである。


 要するに「一つの中国」と言うフィクションを拒絶し、台湾は主権国家であって中国の一部ではないと強調する蔡英文総統及び民進党を「台独分裂」勢力として敵視するのであるが、日本のマスメディアはこのフィクションを受け入れて報道を行ってきたのである。だから時には「中国からの独立志向の蔡英文」と書く記事もあったりで、そこまで中国の思想統制を受けているのかと、私は危機感を募らせている。これではいつまで経っても日本社会に根強い「台湾は中国領土の一部」という危険な誤解は払拭されまい。


ただ幸い、今回の就任演説に関する報道では、「独立志向」との表現がめっきりと減った。それがなぜだかはわからない。これまでの誤りに気付き始めたということか。


それでも依然として、こういうのは見かけた。


───台湾独立志向の民主進歩党の蔡氏は、同日の就任演説で、「北京当局が『一国二制度』をもって台湾を矮小化することは受け入れない」と述べた。(産経)


 「一国二制度」を拒絶するのを「台湾独立志向」と呼ぶのか。


───就任演説で蔡氏は統一の際に高度な自治を認める「一国二制度」の拒絶を明言した。独立志向を封印し、中国側に「平和で民主的な、対等の対話」を呼びかけるなど一定の配慮は示したが……。(日経)


 中国側に「対話」を呼びかけなければ「独立志向」となるのか。


たしかに中国の国務院台湾事務弁公室報道官は蔡英文氏の「一国二制度」の拒絶発言を受け、「台独は逆流にして破滅への道」だと警告するが、日本のマスメディアはそうした誤った考え方に与するなかれ。中華人民共和国からの「台湾独立」という問題は、台湾があの国の領土でない以上、存在しようがないのである。


 蔡英文政権二期目のスタートという節目にあたり、台湾報道の更なる正常化を訴えたい。


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