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安倍総理の志は死なない!!

「受け入れられない」日本政府が抗議 尖閣諸島周辺で中国公船が領海侵入

 第11管区海上保安本部(那覇)によると、沖縄県・尖閣諸島周辺で中国海警局に所属する公船2隻が6日、約8時間半にわたり日本領海に侵入し、日本漁船2隻に接近する動きを繰り返した。中国海警局の武器使用規定を明文化した「海警法」が1日に施行されてからの領海侵入は初めて。公船の行動に、施行前と異なる新たな特徴はなかったという。日本漁船への接近は昨年8件あり、今年は6日を含めて2件あった。外務省は中国に厳重に抗議した。


 6日午前4時45分以降、尖閣諸島の南小島の沖で、領海の外側の「接続水域」にいた中国公船4隻のうち2隻が領海に侵入した。同52分以降、南小島の南約22キロの海上にいた日本漁船を断続的に追尾するような動きを見せた。漁船2隻が領海から出ると、公船も午後1時14分、領海の外側に出た。


 海上保安庁は不測の事態が起きないよう漁船の周囲に巡視船を配備して安全を確保したほか、中国公船に対しては速やかな退去を要求した。外務省の船越健裕アジア大洋州局長も同日、在日中国大使館公使に「尖閣は日本固有の領土で領海侵入は受け入れられない」と抗議し、漁船への接近の中止と退去を求めた。中国は「日本漁船の操業は(中国の)領海への侵入」と主張するなど独自の反論をしたとみられる。


 中国公船による尖閣周辺での領海侵入は今年4回目。中国は昨年から、尖閣周辺を航行する日本漁船に接近したり、追尾したりする動きを繰り返すようになっており、領有権を主張する狙いがあるとみられる。日本漁船への接近は昨年8件あり、政府は首相官邸の情報連絡室を官邸対策室に格上げして情報を収集した。


 日中両政府は3日に、尖閣周辺での偶発的衝突の防止など、東シナ海に関する問題全般について話し合う「高級事務レベル海洋協議」をテレビ会議形式で開催。日本側はこれまでの日本漁船への中国公船の接近や、海警法施行を受けた懸念を伝え、国際法に違反しない形での運用を求めていた。海警法には、海警局が武器を使う際の法的根拠となる上、中国が独自に設定した「管轄海域」で外国の軍艦・公船を排除するための規定が盛り込まれている。【田所柳子】