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安倍総理の志は死なない!!

「小池劇場」再来、政府・与党が警戒…「森氏に引導」見方で

 政府・与党は、東京都の小池百合子知事の動向に警戒を強めている。小池氏が東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長の辞任を巡り、「引導を渡した」と見ているためだ。7月の東京都議選や秋までに行われる衆院選を控え、自民党幹部は「さらに何か仕掛けてくるのではないか」と神経をとがらせている。


■批判へかじ


 注目を集めたのは、小池氏の10日の発言だ。


 「今ここで4者会談しても、あまりポジティブな発信にはならないと思う。私は出席しない」


 小池氏は、今月中旬に開催予定だった組織委と国際オリンピック委員会(IOC)、政府、都の4者会談に出席しない意向を突如、記者団に表明した。


 会談は森氏の女性に対する不適切な発言前から調整されており、森氏の発言で開催は宙に浮いていた。組織委関係者は「小池氏は開催が困難になったと見越した上で、森氏の首を取りにきた」と苦々しく語る。


 小池氏は森氏の発言翌日の4日には「困惑している」との表現にとどめたが、5日には「絶句した。あってはならない発言だ」と批判へかじを切った。都庁には発言への抗議が相次いでおり、「厳しい世論を見て森批判に乗った方が得だと判断した」(閣僚経験者)との見方もある。


■対立構図


 小池氏は過去にも、対立構図を作る「劇場型」の手法をとってきた。2016年知事選では、推薦を得られなかった自民党都連を「ブラックボックス」とやり玉に挙げ、初当選した。17年都議選でも「小池旋風」を吹かせ、自ら率いる地域政党「都民ファーストの会」を大勝に導いた。同年の衆院選では「希望の党」を結成し、一時は自民党を脅かす勢いを見せた。


 新型コロナウイルスの緊急事態宣言を巡っても、小池氏は1月2日、首都圏3県の知事を引き連れて政府に再発令を迫った。政府が都の対策が不十分だと不満を募らせる中、「感染拡大の責任を政府に押しつけるパフォーマンス」(政府高官)と受け止められた。


 都議選に関しては、自民党内に「都民ファにかつての勢いはなく、小池氏は肩入れしないのでは」と期待する向きもあるが、1月31日投開票の東京都千代田区長選では、小池氏が都民ファの推薦候補の応援に連日駆けつけ、自民、公明両党の推薦候補を破った。


 自民党幹部は「小池氏は新型コロナや五輪すら政局に利用する。政権に体力がある時はすり寄り、弱ると攻撃してくる」と警戒感をあらわにしている。