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中国テレビ、欧米ブランドのロゴにぼかし ウイグル問題に絡み

中国のテレビ局が、欧米のブランドのロゴをぼかして番組を放送している。欧米企業が、中国・新疆の綿花生産でウイグル族が強制労働させられているとの報道を受け、懸念を表明したのが理由とみられる。
中国政府は強制労働を否定。同国では最近、多くの欧米ブランドに対する不買運動が起きている。
激しい抗議はオンラインでも発生。著名人は欧米ブランドとの関係を断ち、新疆産の綿花への支持を表明した。
こうした動きに、人気テレビ番組も同調。Tシャツや靴などさまざまな製品について、欧米ブランドのロゴが見えないように映像を加工している。そのため、一部の番組は予定より放送が遅れている。
意図しなかったであろう、こっけいな結果も招いている。
人気バラエティー番組「乗風破浪的姐姐」は、出演する女性の歌手と俳優の靴にぼかしが入れられているため、彼女たちが雲の上に浮いているように見える。
リアリティー番組「創造営2021」では、ぼかしが一段と多くなっている。出演者たちが足先から頭部まで、欧米ブランドの製品を身に着けていたためだ。
もっとも編集が大変だったのは、おそらくリアリティーコンテスト番組「青春有你」だろう。出場者の数がものすごいからだ。
同番組の制作会社・愛奇芸(iQiyi)は先月25日、放送の延期を発表。ただ、理由は明らかにしなかった。
その2日後に放送されると、視聴者らからはすぐ、50人以上の出場者のTシャツのロゴにぼかしが入れられているとの指摘があがった。
ソーシャルメディアでは、「すごく大変な作業だ。睡眠は取れていないだろう」などと、加工作業にあたった人に同情するコメントがみられた。
また、自分たちでパロディー版を作って投稿する人もいた。
中国のテレビ番組が大きく編集されることは、これまでもあった。ヒップホップ、入れ墨、女性の胸の谷間などが対象にされてきた。
2019年には、中国の人気動画プラットフォームが、イヤリングをつけた男性俳優の耳の部分を加工し、オンラインで大きな議論が沸き起こった。多くの人が、「伝統的」性役割を維持しようとする力が働いていると指摘した。
背景になにが
中国西部・新疆の綿花生産が問題となったのは、欧米の政府が人権侵害が行われているとして、中国政府への圧力を強めたことがきっかけだった。
これを受け中国では、国営メディアやネット市民らが、スウェーデンの衣料メーカーH&Mを攻撃。昨年、新疆の綿花に関して発言したのを問題視した。その後、多くの欧米ブランドへと攻撃は広がった。
一部のメーカーは、オンラインショップが中国で利用できなくなったり、デジタル地図から店舗が消されたりした。
非難の対象となったブランドには、ナイキ、アディダス、プーマも含まれている。いずれも、綿花栽培の持続可能性を高めることを掲げる、ベター・コットン・イニシアティブ(BCI)の加盟企業だ。
BCIは昨年10月、新疆での活動と、新疆で生産される綿花の使用許可を中断した。強制労働の「リスクが高まっている」ことを理由にあげた。
BBCは昨年12月、ウイグル族などの少数民族が何十万人も、新疆の綿花農場で手作業などを強制されているとみられることを、新たな調査を基に報じた。