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中国念頭に批判 印太平洋の動きは「危険で威圧的」三国防衛相が共同声明を発表

7月7日、日本の海上自衛隊は米空母と合同訓練を行なった(防衛省)
インド太平洋地域における中国の軍事力を伴う拡張行動について、米国と日本、オーストラリアの防衛担当大臣は緊急の共同声明を発表した。「威圧的で一方的な行動に強く反対」と記し、3カ国は部隊を相互運用し、連携を強化する。
7月8日、河野太郎防衛相は米国のマーク・エスパー国防長官、オーストラリアのリンダ・レイノルズ国防相と、実質的な三国間防衛相会合である電話会談を行った。3者は現在進行中の流行性ウイルスである中共ウイルス(新型コロナウイルス、COVID-19)について意見交換したが、自由で開かれたインド太平洋戦略についても議論した。その後、共同声明を発表した。
明記はないものの、声明は中国の活動を念頭にしている。3防衛相は、係争中の地域の継続的な軍事化、海洋警備隊船の危険なまたは強制的な行動、および武装漁船を含む最近の事件を「危険で強圧的」であると懸念を表明した。また、この地域における他国の石油探査など資源開発活動の妨害を非難した。
5月8日、尖閣諸島周辺の領海に侵入した中国海警局の船は、日本漁船に接近し、追尾した。4月2日には、南シナ海で、中国海警局の船がベトナム漁船に体当たりして沈めた。他にも、南シナ海における行政区の設置の一方的な宣言や、尖閣諸島周辺を含む海底地形の名称発表で主権の既成事実化、インドネシア領内での違法操業やマレーシアの排他的経済水域(EEZ)内での探査船嫌がらせ、ベトナム、マレーシアの石油・ガス事業への妨害などが起きている。
国際法に従って平和的な解決を
 
3防衛相は、特に海の法律に関する国連条約(UNCLOS)に基づき国際法に従って紛争を平和的に解決することの重要性を強調した。地域のすべての国が緊張を緩和させ信頼関係を築くための有意義な措置をとることを提案した。
「南シナ海における行動規範は、特にUNCLOSに反映されているように、既存の国際法と整合性があるようにすべきである。国際法に基づく第三者の利益またはいかなる国の権利も害しないこと。そして、既存の包括的な地域関係を強化することが重要だ」とした。
8日、マイク・ポンペオ米国務長官はホワイトハウスで開いた記者会見で、中国による沖縄・尖閣諸島周辺海域への領海侵入と南シナ海への進出を挙げ、中国が「領土紛争を煽っている」とし、「世界はこのいじめを許すべきではない」と述べた。
ポンペオ長官は、最近発生した中印国境周辺の衝突にも言及し、「中国が主権を尊重していると主張する隣国は多くない」とし、こうした圧力に対抗するために、世界的な協力が必要であると呼びかけた。
7月1日、中国海軍は係争地域であるパラセール諸島で、軍事演習を行った。これに対して米国、ベトナム、およびフィリピンからの外交的な反発を引き起こした。米国はその後、原子力空母「ロナルド・レーガン」と「ニミッツ」の2隻を派遣して打撃群を構成し、演習を行った。日本の海上自衛隊の練習船2隻が7日、これに加わった。米国が2隻の空母を同時に南シナ海に派遣するのは4年ぶり。
(翻訳編集・佐渡道世)