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『プライマリーバランス規律』を守れという政治家は「諸悪の根源」であり「国民の敵」である。

 『プライマリーバランス規律』を守れ
 という政治家は「諸悪の根源」であり
 「国民の敵」である。


 From 藤井聡
  @京都大学大学院教授





今、日本は、消費税10%と、コロナ感染症の蔓延のダブルパンチによる「コロナ大不況」に苛まれています。


これを乗り越えるには、


#消費税ゼロ
#真水100兆円


の双方が必須。しかし、今の安倍内閣が閣議決定した「骨太の方針」に従う限り、こうした取り組みは絶対に出来ません。


なぜなら、安倍内閣は骨太の方針にて、プライマリーバランス(基礎的財政収支、以下、PB収支と呼称します)の赤字が拡大しないようにする(そして最終的に黒字になるようにする)という財政規律(以下、PB規律)を守りましょうということを既に決定しているからです。


プライマリーバランス規律がある限り、例えば「消費税をゼロ」にしようとすれば、年間約30兆円もの「財源」を国債以外の方法でどうにかして調達しなければならなくなります。さもないと、PB収支の赤字が拡大してしまうからなのですが、そんな赤字拡大がPB規律によってダメだということになっている限り、消費税ゼロなんて絶対にできないのです。


あるいは真水100兆円を出そうとしても、そこで国債を出せばPB収支の赤字が拡大しますから、PB規律を守ろうとする限り真水100兆円なんて出来ないのです。


あるいは、無理をして真水100兆円をやれば、PB規律を守ろうとする限り、「コロナ後」には必ず、増税等を通して、払った分を国民から奪い取ろう、ということになります。


つまりPB規律とは、税収で得られる範囲で全て賄おうとするもの。だから税収が限られている限り、何かの支出を増やすためには何かの支出を削るか増税をする必要がでてくるのです。


これこそ、PB規律と呼ばれるものの、本質的機能です。


逆に言うなら、
「ある支出項目を増やすために、
国債を発行することを一切禁止し、
何かを削るか、増税するかが必須だということにしてしまう」
ために導入されているのがPB規律なのです。


したがって、このPB規律が有る限り、消費税ゼロも真水100兆円も不可能となり、したがってコロナ不況を終わらせることも、デフレ脱却を果たすこともできなくなるのです。


更に言うなら、PB規律が有る限り、コロナ感染症の蔓延を食い止める医療体制を整えることも、まっとうな国防や防災、科学技術投資も都市開発も何もかも不可能となるのです。


つまり、PB規律こそ、諸悪の根源なのです。


だからこそ、今年の骨太の方針にてPB規律が残存するかどうかが争点だったのですが・・・結局、(PB規律を明記した)昨年の骨太方針の諸項目についても、引き続き着実に実施することが明記されたので、結局は「残存」してしまったのです。


誠に残念な話です。


ただし、この骨太の方針の策定に先立って、与党自民党の中では、このPB規律の記述を残せという議員と、撤廃せよという議員との間で激しい議論が展開されたそうです。
https://jp.reuters.com/article/japan-politics-idJPKBN24A06W


国会議員とは、国民の見方な筈ですから、全員がPB規律を撤廃せよと主張しても当然だと思うのですが、誠に遺憾な事に、以下の先生方はその会議の席にて、PB記述を削除するな!と強く主張されたそうです(出典:https://38news.jp/economy/16330)。


衆議院議員
 稲田 朋美 (福井1区)
 石崎 徹  (新潟1区)
 井林 辰憲 (静岡2区)
 大岡 敏孝 (滋賀1区)
 岡下 昌平 (大阪17区)
 宗清 皇一 (大阪13区)
参議院議員
 滝波 宏文 (福井)
 松川 るい (大阪)


誠に残念です。


こういう議員達がいることで、結局PB規律が骨太の方針に残存してしまい、十分なコロナ対策もデフレ脱却も出来なくなったのです・・・


だとすれば、日本における諸悪の根源である「プライマリー・バランス」を残すべきだという国会議員達こそ、「諸悪の根源の根源」なのです。


彼等がこれから自身の意見を変え、プライマリーバランスの撤廃を主張し、やはり国民のための政治をすると言い出すのなら、大歓迎ではありますが、そうでも無い限り、彼等は文字通りの


「国民の敵」


という事になってしまいます。


この会議以外の場でも、PB規律の残存を主張している方々は、自民党内に実にたくさんおられます。


その代表格がこの方。言わずと知れた、財務大臣の麻生太郎氏。
「(PB規律を)直ちに見直す必要があるとは考えていない」
http://www.asahi.com/business/reuters/CRBKBN23F0WN.html


この方こそ、意見を変えない限り、「国民の敵」の代表ということになってしまうのです。


ちなみに、自民党だけでなく、野党の野田元総理も、財政規律派の代表。


なんと言ってもかつて財務大臣時代、こんな恥ずかしいこと声高に叫んでいたのです。
「財政規律守る国だと発信し続けることが大事」
https://www.nikkei.com/article/DGXNASFL0408C_U1A200C1000000/


つまり、野田氏は外国人に対して、「私は日本国民を貧乏にさせる国だから安心して下さい!」と発信し続けることが政治家の義務だと思っていたという次第。


そして今、恐ろしい事にこの代表的な「国民の敵」である野田氏が今、立憲民主党と国民民主党の合流のキーパーソンの一人になっており、野党が合流した後の公約に「消費減税」が入る事を徹底的に阻止する気満々の様子。
https://mainichi.jp/articles/20200721/k00/00m/010/156000c


こういう「国民の敵」が野党のキーパーソンである限り、自民党の財政規律派も随分と楽になります。別に財務省と無理してPB規律撤廃だとか、消費税5%への減税だとかを主張する必要がなくなるからです。


ホントに与党にも野党にも財政規律派という「国民の敵」は潜んでいて、彼等が着実に日本を自滅に追いやっているのです・・・


こうなれば、財政規律派を政界から追い出すには、選挙で国会から一人ずつ消えていってもらうのが最善の道なのでしょう。


折りしも今年の秋、総選挙が噂されています。国民が意思を見せる最善の方法は選挙を措いて他にありません。


是非とも、投票の際にはその政治家が「緊縮財政派」「財政規律派」「プライマリーバランス死守派」なのかどうかに最大のご関心を持って頂きたいと思います。


そして、政治家の皆さんにおかれましては、下らない財政規律を主張していては国民を敵に回すのだという認識をしっかりお持ち頂き、今からでも遅くないので、プライマリーバランスの撤回を、選挙の時に有権者に訴えかけて頂きたいと思います。


追申:
そして、特に今の状況では、消費税減税を実現させるためには、安倍内閣の支持率が「低い事」が何よりも肝要。是非、こちらをご覧下さい。
『安倍内閣の支持率が高い限り「消費減税」はあり得ない。だから日本を救うには「消費税を引き下げない」安倍内閣への支持率「下落」が必要である。』
https://foomii.com/00178/2020071915191868776