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チャイナエアライン(中華航空)改名問題(下)─「台湾航空」名なら内外で歓迎される

ブログ「台湾は日本の生命線」より。ブログでは関連写真も↓
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 2020/04/11/Sat


台湾がWHOに参加できないのは、「台湾は中国領土の一部」との中国の虚構宣伝が国際社会でまかり通っているからだ。ところが、武漢ウイルスが猛威を振るう中、「台湾は中国の一部ではない」との認識を広がりつつある。


 台湾が感染拡大の抑え込みに成功し、またWHOへの参加実現を目指し、各国へのマスク支援など国際貢献を強化しているためだ。ただ残念なことに、そのマスクなどを世界へ届ける台湾のナショナルキャリアの名称が、チャイナエアライン(中華航空)とは。これでは中国の宣伝が正しいと、ますます誤解されるのではないか。そうした心配が今、高まっているところだ。


 毎日世界に各地に飛んで「我が国はチャイナだ」と宣伝するに等しいチャイナエアライン。タイワンエアライン(台湾航空)に改名しようとの声も上がているのだが…。


■武漢ウイルス問題を機に広がる改名要求の声


かねてから「チャイナと名乗る航空会社の便には乗らない」と言い張る台湾人は少なくないが、最近そうした不満の声が一気に盛り上がった。今年2月初めのことである。イタリアが武漢ウイルス対策として中国発着便を禁じた際、台湾も中国の一部との認識から台湾便の乗り入れをも禁じたためだ。


イタリアが台湾を中国領土と誤解したのは、WHOが中国の圧力下でそう扱っているためだが、この時台湾では「チャイナエアラインを運行させる限り、台湾人は中国人と誤解される」との危機感が高まった。そして「タイワンエアラインへの改名を」と政府に求めるネット署名まで始まり、大きな話題を呼んだ。


チャイナエアラインは交通部(国交省に相当)主管の財団法人航空事業発展基金会が最大株主。つまり政府主導の企業だから、政府には改名の権限があるのであるが、問題は政府にそれをやる気があるかである。


■「台湾航空」の名称を内外は歓迎するはず


実は民進党の陳水扁政権は2006年から07年にかけ、台湾正名政策の一環として、タイワンエアライン(またはフォルモサエアライン)への改名を試みたことがあるが、労働組合から拒絶されたことがある。改名には10億元もの費用がかかるとの理由でだ。


しかし武漢ウイルスの感染拡大で、世界で中国への不信感が高まり、それに反比例するように台湾への信頼が高まる今、「チャイナ」から「タイワン」へ変えることは逆に内外で歓迎され、長期的に見れば逆に収益は高まるはずだとの専門家の声もある。


 最近の台湾の世論調査によると、自分自身を「台湾人だと思う」との回答が過去最高の83.2%にも及んでおり(「中国人だと思う」はわずか5.3%)、「タイワンエアライン」への変更にも、多くの台湾人は大賛成をするはずである。


 外国人にしても、中国の航空会社を思わせる紛らわしい名称の改称は当然だと思うだろうし、反中国の人々はきっと歓迎する。実際に私の周りの親台反中の日本人のほとんどは、そうなる日を心待ちにしている。


■「中華航空」名では中国の攻勢に対抗できない


民進党の蔡英文政権は、こうした名称変更に踏み切るだろうか。実は2016年7月、民進党の全国党員代表大会で変更の要求が出されたとき、当時党主席でもあった蔡英文総統は「中央執行委員会で検討する」と約束しながら、そのまま揉み消してしまった経緯がある。


このように蔡英文政権が台湾正名というものに消極的であるのは周知のことだ。


 中華民国という国名を変更するかどうか、パスポート上の「REPUBLIC OF CHINA」との英語表記を削除するかどうか、東京五輪への参加申請での「Chinese Taipei」の名義を見直すかどうか等々の議論を見ているとそう感じられるし、これまで明確には表明していないが、本心では反対なのかもしれない。なぜなら台湾正名に着手すれば、そうした脱中国の政策に反対する中国や親中国の国民党勢力との対立は不可避だからだ。何よりもそうした揉め事を嫌がる傾向が、同政権には確かにある。


 政権のメンバーの多くは中華民国(チャイナ)独裁時代に生まれ育ったエリートであり、中国人化の洗脳を強く受けてきたためなのか否かはわからないが、「チャイナ」と名乗ることにあまり違和感も危機感もないようだ。だから上述のように駐蘭大使館も、平然と「チャイナエアラインでマスクを運んだ」云々と書くことができたのではないのか。


もはや遅疑逡巡は許されないのではないか。中国が各国の航空会社に「台湾」を「中国台湾」と呼ぶよう強要していることが問題になっているが、台湾の航空会社自らが「中国」と名乗ってどうするのか。


 勇気と知恵が必要だ。頑張れ台湾政府。


 (おわり)


チャイナエアライン(中華航空)改名問題(上)─中国の飛行機と誤解されていいのか 20/04/10
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