Shinzo-Returns

安倍総理の志は死なない!!

冗談ではない!!

南太平洋のキリバスで、中国大使がセスナ(軽飛行機)から降りると、30人以上の子どもを含む地元の男性たちがうつ伏せになり並んだ「人間じゅうたん」が用意されていた。大使は2人の女性に両端から支えられながら人々の上を歩いた。その様子は、動画や写真がソーシャルサイトに拡散され、物議を呼んでいる。


人間じゅうたんは、キリバス現地式で最高レベルの儀礼だという。写真は、2020年5月にキリバス中国大使に就任した唐松根氏が、キリバスのマラケイ環礁に到着した時の歓迎式の一コマだ。過去には、台湾の馬英九政権時代の何登煌大使も、同様の礼儀を受けたという。当時を振り返って、何氏は「非人間的に見えて拒否しようとしたが、断りきれなかった」とRFAの取材に答えた。


何氏は、キリバスが英連邦であることから、国家元首に相当する英国女王も訪問時、同じ礼儀を受けたと述べた。「踏まれることが尊敬される人物への特別な礼儀とみなされている」。この礼儀を受けたのは何氏が2人目だという。


当時、うつ伏せになった住民は全員、成人男性だったという。「子どもがいたら、間違いなく断った」と何氏が述べた。


何氏は自身がこの礼遇を受けた理由について「在任中、キリバス人のあらゆる要望に応えてきた。招かれたらどんなに離れた島でも訪れた。多くの島に建築物がなく、地元住民と野宿していた。養豚養鶏の技術を教えたり、学校に机や椅子を寄付したり、住民に寄り添う活動を行ってきた」と述べた。同国には彼の名前で命名された学校がある。


何氏は、この「人間じゅうたん」の歓迎について、自分自身の功績にしたくないため台湾外務省に報告していないという。


台湾外交部(外務省)の歐江安報道官は8月20日の記者会見で、人間じゅうたんについて「驚いた」と述べ、「このキリバス私たちが知っているキリバスではない」とコメントした。外交部もその後の声明で「現地の風習であってもこの行為を奨励しない」と述べた。


キリバスの他にもトンガなど太平洋の一部の国では、こうした背中を踏むことに関する儀礼がある。


しかし、キリバスにあるニュージーランド、オーストラリア、欧州などの大使が、こうした儀礼を受けていなかったという。「この儀礼は非常に特別な待遇だと同国の政府高官から聞かされた」という何氏は「中国が何か特別なことを与えたのではないか」と推測している。


2019年9月、キリバスの親中派マーマウ大統領は台湾との外交関係を断絶し、中国と外交関係を樹立した。2020年6月の大統領選ではマーマウ氏が再選。対立候補は、台湾断交に反発した親台湾派の元側近ベリーナ氏だった。


オーストラリア外務省の太平洋担当官であるイーウェン・マクドナルド(Ewen McDonald)氏は、「駐キリバスの高官ブルース・カウルド(Bruce Cowled)氏は、同様の式典に出席したことは一度もない」と述べた。


駐キリバスの米軍将校コンスタンティン・パネイオトウ(Constantine Panayiotou)氏は、「いかなる国の大使(大人も)も『子どもの背中を歩く』という行為を受け入れることはできない」とツイート上で批判した。


いっぽう、この物議は、中国国内外のユーザーの間でも話題になった。多くは強い批判で、「よくそんなことができるな」「醜い」「中共が人権を踏みにじっていることを示す写真だ」などとコメントした。「人間じゅうたんの習慣を中国全土に広めたりしないだろうな」などと痛烈に批判する人もいた。


(大紀元日本語ウェブチーム)