ネコウヨの散歩

ネコと憂国

菅政権の改革の鍵を握る二つのポイント

 新聞各紙の世論調査での高い支持率を見ても、そしてデジタル庁という改革の最初のアジェンダ設定の上手さを見ても、菅政権は順調なスタートを切ったといえますが、それではこれから本格的な政権運営が始まる中で、特に改革を進める観点からの課題は何なのかを考えてみたいと思います。
菅総理が目指す社会像は明快
 その前に一つ気になることを書いておくと、一部の評論家やメディアなどが、「菅総理が目指す国家観やビジョンが見えない」といった批判をしていますが、これは見当違いも甚だしい、ほとんど言いがかりだと思います。
 というのは、菅総理は就任時の会見で、「私が目指す社会像は、自助・共助・公助、そして絆」と明言しているからです。
 テキストブック的にいえば「自助」とは「自分のことは自分でやる」、「共助」とは「自助で問題が解決できない時に地域の人々など周囲が支える」、「公助」とは「共助でも問題が解決できない場合に公的な仕組みが支える」ことを指します。
 これだと抽象的で分かりにくいので、意訳すると、「自助」とは自分で頑張って収入を増やす、つまり民間は自力での成長を目指そうということです。そして、「公助」は政府による社会保障などの所得分配に他なりません。かつ、菅総理が最後に付け足した「絆」は「共助」をより強固なものにし、地域での連帯の強化を通じた地域経済の活性化につながります。
 そう考えると、菅総理が目指す社会像は、少なくとも経済面に関しては明確です。民間と地方の経済の成長を促して経済のパイを増やし、その結果としての税収増によって再配分も強化するという、至極真っ当な発想なのです。
 ちなみに、立憲民主党や共産党は「自助」を否定する発言をしていますが、それは経済成長そのものを否定していることに他なりません。経済成長を否定しながら、「共助」という再分配だけ強化するというのは不可能であり、世間受けだけを考えた無責任極まりない発言だと思います。