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中印、冬のヒマラヤで対峙=国境緊張、長期化へ準備

 【北京時事】中国・インド国境地帯を隔てるヒマラヤ山系の高地で、5月に始まった実効支配線をめぐる両国軍のにらみ合いがこう着したまま極寒の冬を迎えた。両軍は越冬も辞さない装備を誇示し、緊張が長期化する可能性も出ている。
 中印は11月6日の第8回軍高官級会談で双方の撤退を協議。今後も意思疎通を保つことで合意した以外、具体的な成果に乏しかったもようだ。
 中国国防省の呉謙報道官は10月29日の記者会見で、高地の住環境や軍服の改善策を発表。標高5000メートル以上、零下40度の地点でも兵舎の室温を15度以上に保つなどと説明し、「後方支援力は戦闘力に直結する」と強調した。
 中国メディアによれば、中国軍は酸素濃度が低い高地でもエンジンが耐える新型戦闘車を配備。4000メートル以上の地点で複数の井戸を掘り、飲料水を凍結させずに確保しているという。
 一方、インドメディアによると、インド軍も北部ラダック地方で冬用の兵舎を建設。米国から防寒服などの提供を受けた。中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は、インドが米国と関係を強化しながら「中国と対峙(たいじ)する気力を高めている」と警告する専門家の見方を伝えた。
 中印は4000キロ以上の未解決の国境を抱える。このうちラダック地方と中国が実効支配するアクサイチン地域の境に位置するガルワン渓谷で5月、両軍の小競り合いが発生。6月には大規模な乱闘に発展し、両軍の衝突としては45年ぶりの死者が双方に出た。
 ガルワン渓谷より南に位置し、両国にまたがるパンゴン湖周辺では9月、銃火器使用禁止の取り決めを破る発砲が起こり、両軍は相手側が威嚇射撃してきたと主張した。両軍は各5万人以上の兵力を複数の箇所で展開している。
 中印が戦火を交えた1962年の国境紛争も10月の厳寒下で始まり、ガルワン渓谷やパンゴン湖が舞台になったと伝えられる。両国は第9回軍高官級会談に向けた調整を進めているが、撤退に至るか予断を許さない。中国外務省の趙立堅副報道局長は今月20日の会見で「双方は国境情勢の緩和に努力している」と述べるにとどめた。