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ドイツ国防相、インド太平洋への軍艦派遣を表明

 【パリ=三井美奈】ドイツのクランプカレンバウアー国防相は15日、岸信夫防衛相とのオンライン対談で、独連邦軍の艦船を来年、インド太平洋に派遣する方針を表明した。南シナ海での中国の強引な権益拡大をけん制するため、「自由で開かれたインド太平洋」に協力する姿勢を明確にした。
 ドイツは戦後、欧州域外での軍事作戦には慎重な姿勢をとっており、軍艦派遣は極めて異例の決定となる。クランプカレンバウアー氏は、インド太平洋で自由な海上交通路を守ることは欧州に直結する問題だと指摘。中国を念頭に「安全保障の野心追求のため、他国に負担を押し付けるべきではない」と述べた。ドイツ海軍将校の派遣などを通じて、日本など友好国との防衛協力を進める意欲も示した。岸氏は「強く支持する。緊密に連携したい」と述べ、ドイツの方針を歓迎した。
 ドイツは今年9月、「インド太平洋の政策ガイドライン」と題した戦略文書を発表。海洋秩序の維持に貢献する方針を掲げ、日本やオーストラリア、東南アジア諸国連合(ASEAN)との連携強化を打ち出していた。欧州では、フランスが2018年にインド太平洋戦略を策定し、今年になってドイツ、オランダが続いた。
 クランプカレンバウアー氏は、「政治経済の中心は大西洋からインド太平洋にシフトしている」と述べ、北大西洋条約機構(NATO)や欧州連合(EU)による関与の重要性を主張した。英国とフランスはインド太平洋で「航行の自由」作戦を行っており、英独仏の欧州3カ国が軍艦派遣で足並みをそろえることになる。