山梨県内の企業、休廃業・解散が大幅増 「あきらめ廃業」広がる

山梨県内で休廃業・解散する企業が増えている。経営環境の好転が見込めず、倒産に追い込まれる前に会社を畳む「あきらめ廃業」も相次ぐ。信用調査会社帝国データバンクの企業動向調査で、先行き不透明な経済情勢に悩む経営者の姿が浮き彫りになった。
調査結果によると、県内で2024年、休業・廃業、解散した企業(個人事業主を含む)は前年比15.7%増の428社。2年連続の増加で、集計を始めた2006年以降、最大の増加幅となった。
休廃業・解散した企業の正社員は少なくとも計616人、消失した売上高は計86億円にのぼる。
休廃業する直前期の決算に注目すると、保有資産総額が債務を上回る資産超過状態で、なおかつ当期純利益も黒字だったのに休廃業・解散した企業が、全体の13.5%と一定の割合を占めた。
コロナ禍明け以降、公的な資金繰り支援策が縮小される一方、コスト高や人手不足で経営環境が悪化。先行きの好転が見込めず「手元資金に余裕があるうちに会社を畳む廃業が増えた」と調査担当者は見ている。
中小企業支援策の軸足が従来の資金繰りから事業承継などに移行し、経営者が「あきらめ廃業」を選択しやすくなった一面もあるという。
休廃業・解散企業では経営者の高齢化が進んでいる。平均年齢は72.0歳で、前年より0.7歳上昇。年代別では70代、80代以上、60代の順に多く、70代以上の高齢経営者による休廃業・解散が全体の66.2%を占めた。
休廃業・解散が多い業種は建設業、小売業、サービス業、製造業の順。市郡別では甲府市、笛吹市、富士吉田市と南アルプス市の順に多かった。
倒産(法的整理)も増えている。24年は前年の2倍を超える48件だった。リーマンショックの08年(83件)以降では、11年と12年(いずれも56件)に次ぐ多さだった。
帝国データバンク甲府支店によると、本来は廃業を目指したものの、収益力低下による手元資金の流出などが続き、法的整理を選ばざるを得なかった企業が増えたという。調査担当者は「昨年のトレンドは倒産・廃業の大幅増」と指摘している。

このブログへのコメントはmuragonユーザー限定です。