「生」のPB目標と 国債60年償還ルール

From 三橋貴明 @ブログ
絶対的二大原則!
「全ての国民を救え!」
「連携して立ち向かえ!
[三橋TV第496回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/4Zo0seU3fqk
時局2022年2月号に連載
「三橋貴明の経世論 第58回
財政破綻の神話」が掲載されました。
昨日の財政政策検討本部、
テーマは「貨幣と信用創造」でしたが、
こちらサイドの講師は
青木泰樹先生だったようですね(一安心)。
先方は、緊縮派の根城である
東京財団の早川英男氏。
詳細は、間もなく明らかになるでしょう。
先日の三橋経済塾の会田卓司先生の講義では、
「生」のプライマリーバランス
(基礎的財政収支、以下PB)目標と
国債60年償還ルールの異常性についても
解説して頂きました。
とにかく、日本の財政運営の指標、
手法は、国際的にも狂っているのです。
別に、国際ルールに合わせることが常に善、
と言いたいわけではありませんが、
日本独自ルールに固執している結果、
デフレが継続し、国民が貧困化し、
国家が衰退していっているわけですから、
普通に改めるべきでしょう。
具体的には、「生」のPB黒字化目標と、
国債60年償還ルールです。
『岡三 会田 アンダースロー
(日本経済の新しい見方)
「日本の財政議論は再建派
vs.MMT派の対立に歪められている」
日本の国の債務を含む、
財政政策の運営方法に関する議論は
歪んでしまっているようだ。
財政再建派とMMT派の対立のような形に
歪曲化されてしまっている。
財政政策の議論に対立は必要ない。
必要なことはシンプルで、
日本の異常な財政政策の運営方法を、
グローバルに行われている
普通の形にするだけだ。
あえて対立にすれば、
日本の独自の財政運営方法の堅持派と
グローバル・スタンダードへの
修正派の軸となる。
修正すべき日本の異常な財政運営方法は、
プライマリーバランスの黒字化目標と
国債の60年償還ルールである。
景気を考慮した
プライマリーバランスではなく、
生のプライマリーバランスの
黒字化を目指したり、
国の債務を完全に現金償還する
恒常的な減債制度を実行したりする
日本の財政運営方法は異常である。
景気を考慮した構造的な財政収支は
新型コロナ感染拡大前に
すでに黒字化していた。
国の債務は完全に返済することはなく、
永続的に借り換えされ、
残高は維持されていくことは、
MMTとはまったく関係なく、
グローバル・スタンダードの
財政運営方法である。
日本以外の先進国の国の予算の歳出には
償還費は計上されていない。
この二つの異常な財政運営方法が
日本の財政政策を異常な
緊縮にしてしまう原因になり、
日本経済がデフレ構造不況から
脱却することの障害になっている。
岸田内閣の新しい資本主義に基づく
「成長と分配の好循環」には
十分な財政支出で
家計に所得を回すことが必要だ。
その妨げとなる異常な財政運営方法を堅持し、
日本経済をその実験場とし続けるのであれば、
デフレ構造不況で困窮している国民を
納得させる十分な理由が必要だろう。
(後略)』
当たり前ですが、景気が低迷している、
あるいは経済がデフレ化している場合、
政府の財政赤字は拡大しなければなりません。
もっとも、景気の影響を排除したとしても、
構造的にPBが赤字化しているケースも
あるわけです。
諸外国は、PB黒字を目指す場合、
「景気変動」の影響は排除します。
さもなければ、景気悪化による国民貧困化を
「放置する」ことになってしまうためです。
(放置している国が、極東にありますが)
『(引用)日本のように
生のプライマリーバランスそのものを
黒字化する目標を持つのは異常で、
財政の景気自動安定化装置を棄損させる。
景気が悪い時の財政政策の緩和の足かせとなり、
景気の振幅、特に景気の悪化を
大きくするリスクとなる。』
というわけで、
PB目標を破棄しないというならば、
同時に「生」のPB黒字化目標はやめるべきです。
景気要因を除くと、実は日本のPBは
「健全」であることが分かります。
自民党の財政政策検討本部では、
今後、PBの議論をしていくことになりますが、
「生のPB目標はやめて、
グローバルスタンダードに合わせる」
というのは、
一つの落としどころではないでしょうか。
何しろ、
PB目標はこれまで通り維持される。
但し、「中身」が正常化するわけですね。
二つ目が、国債60年償還ルール。
日本以外の国々では、
「国債をどのように返済するのか?」
といった議論が、そもそもありません。
理由は、国債とは無限に
借り換えしていくものだからです。
(だからこそ、明治時代と比べると、
政府の債務残高が数千万倍にもなる)
ところが、日本には
「国債は60年間で償還しなければならない」
というガラパゴス・ルールがあり、
毎年の歳出に「国債償還費」を含めている。
こんな国は、日本しかありません。
『(引用)償還ルールに基づき
国の債務を「完全に返済する」という
恒常的な減債の考え方を先進国で
持っているのは日本だけである。
減債は民間の所得・需要を
奪うことになるので当然だ。』
こちらは「法律」で決まっているので、
PB(閣議決定)と比べると、
ややハードルが高いですが、やはり、
「グローバルスタンダードに
合わせましょうよ」というレトリックで
変更できるのではないでしょうか。
みんな大好きでしょ?
グローバルスタンダードが。
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