武蔵野市VS元市長ら、熾烈法廷バトル開始 吉祥寺駅前不可解土地取引問題めぐり 約10億円の損害賠償要求

市有地をめぐる取引で東京・武蔵野市に損失を与えたとして、元市長で元衆院議員の土屋正忠氏らが、松下玲子市長らに計9億9870万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が25日、東京地裁であった。松下氏側は全面的に争う姿勢で、次回期日までに主張を明らかにするとした。住みたい街ランキングで上位常連の吉祥寺に降ってわいた土地問題に、裁判所がどのような判断を下すか注目が集まる。
「市は二度と手に入らない貴重な財産を失い、市民は不便になる。不合理、不自然、不可解な取引だ。『売却』は隠密裏に進められた。司法の場で違法、不当な取引と損害が明らかになることを求める」
土屋氏は弁論冒頭の意見陳述でこう語った。
問題の取引は、武蔵野市が昨年、JR吉祥寺駅徒歩約1分にある市有地「吉祥寺大通り東自転車駐輪場」跡地(約300平方メートル)を随意契約で不動産業者に売却し、同じ業者から駅徒歩3分の土地(約350平方メートル)を購入したもの。
土屋氏らは「市有地を実勢価格より安く売り、代替用地は高く購入して計9億9870万円の損害を与えた」などとして損害賠償を求めている。
この日の陳述で、土屋氏は、吉祥寺駅前では希少な土地を売却した経緯について、「大筋をたどると、最初から安く売るためではなかったか」と指摘。売却が一般競争入札ではなく随意契約で行われた点についても、「これが許されれば、税金で取得した市有地が次々と売却される。権限の乱用だ」と批判した。
吉祥寺駅周辺の放置自転車問題は深刻で、市の重要課題だが、市が売却した土地にあった駐輪場は698台が駐輪できたのに対し、新しい土地に建設する駐輪場は546台と152台も減ることも問題視されている。
この取引を追及している「武蔵野市民の財産を守る会」は19日の集会で、不動産業者が香港ファンドのTOB(株式公開買い付け)に応じて経営権を譲渡する見通しと報告している。
市と不動産業者は、街の治安や風紀に悪影響が及ばないように元市有地を運用する合意を交わしているが、香港ファンドには適用されない懸念もある。
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