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安倍総理の志は死なない!!

騒音、振動、悪臭のヒドすぎる実態…近隣住民が激怒「中国系トンデモ工場」無許可営業の全貌を空撮

住宅や農地が広がる千葉市内の静かな地域に、鉄フェンスで囲まれた当該の金属スクラップヤード(屋外保管施設)はある。しかし複数の重機が鉄くずを分別するたびに轟音(ごうおん)が起き、静寂は乱された。地面が揺れるほどの大音量に、近隣住民は怒りが収まらないようだ。

中国人が経営する金属スクラップヤードの全景。敷地内には市道も通っている。後方に広がっているのは住宅街だ© FRIDAYデジタル
「朝7時ぐらいから夜10時過ぎまで、ドーンと身体に響くような音がします。うるさくて夜も眠れない。苦情を言っても、従業員は日本語が通じないためコミュニケーションが取れないんです」
苦情が頻発しているのは、千葉市若葉区にある写真のヤードだ。東西約250mにわたって広がるこの土地を、中国系企業が購入したのは’18年10月。直後から、数々の違法行為が明らかになっている。
「許可なしで建造物を新築できない市街化調整区域ですが、中国系の業者は無許可でヤードを作ってしまいました。敷地内には市道が通っているのに、そこも工場の一部として使っている。騒音、振動、悪臭などのトラブルが続出しても違反を繰り返しています」(全国紙社会部記者)
市は刑事告発も検討
千葉市内には現在94ヵ所の金属スクラップヤードがあり、その多くが中国系企業による経営だ。市は’21年11月に「再生資源物の屋外保管に関する条例」を施行。ヤードの設置を許可制にし、住宅から100m以内の新設を禁じるなどした。それでも住民との間に問題は絶えない。
当該のヤードから、30mの距離に暮らす住民が怒気を含んで語る。
「騒音を自宅の庭で測っていますが、この地区の基準値の55デシベルを優に超えています。80デシベル以上(交通量の多い交差点ほどの音量)の時もあるんです」
ヤード業者に対して市は、’20年から現在まで16回に及ぶ立ち入り調査や是正勧告などの指導を実施。2月28日付で都市計画法に基づく監督処分を行ったが、現在にいたるまで改善されていない。
「現状の金属スクラップヤードは、適正な用途として認められません。期限の8月28日までに対象建造物の除却などが行われない場合、刑事告発などの措置も検討します」(千葉市建築指導課)
業者に電話で取材を申し込むと、中国語なまりの日本語で一方的に拒否された。
──責任者からお話をうかがいたい。
業者「こちらの電話機に表示されている番号は、ネット検索で探しても出てきません。この電話、詐欺かもしれないので責任者に繫(つな)ぐことはできない!」
後日ヤードの本社を訪れ、あらためて責任者へ取材を申し込むと……。
──社長から話を聞きたい。
業者「私、権限ないので何もできない。社長もここへは来ない」
廃棄物の問題に詳しい猿倉健司弁護士は、こう指摘する。
「環境有害物質・廃棄物行政は自治体単位で独自に政策を決めるため、各地で足並みを揃(そろ)えるのが難しいんです。業者が違反を摘発されても、条例がない場所にヤードを移してしまえば操業できてしまうので根本的な解決にならない。取り締まる側は、罰則やマンパワーを強化するなど本気度を示すことが大切でしょう」
取り締まりを強めても、悪徳業者は規制の緩い場所に移るというイタチごっこ。千葉市の中国系企業によるトラブルは、決して他人事ではない。全国規模で解決しなければならない問題なのだ。
『FRIDAY』2023年4月14日号より
取材・文・撮影:形山昌由
ジャーナリスト