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安倍総理の志は死なない!!

台湾で「尖閣は日本」と元副総統─政府に歴史研究を要請

ブログ「台湾は日本の生命線」より。ブログでは関連写真も↓
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 2020/06/22/Mon


石垣市議会は6月22日、尖閣諸島の字名を「登野城」から「登野城尖閣」に変更する議案を可決。これを受け台湾外交部は直ちに次のようなコメントを発表した。


 「釣魚台列嶼の主権は台湾に属する。如何なる意図であれ、この事実を改変しようとする行為は無効である。外交部はすでに日本側に対し、外交ルートを通じて遺憾の意を表し、厳正なる抗議を行った」


 「釣魚台は我が国固有領土であり、台湾が主権を有する事実に疑いの余地はない。如何なる形であれ、一方的な主張や行為でこの事実を変えることはできない」


 「我が国政府は一貫して我が国が擁する釣魚台列嶼の主権を堅持し、今後も平和的で理性的な方式を堅持しながらこの主権問題を処理して行く」


 「日本側に対しては、理性を以って自制し、一方的な挙動で我が国の主権に対する妨害を行い、東海(東支那海)の平和と安定及び台日友好関係に影響を及ぼさないよう適切に訴える」


 以上のようなものだが、それにしても「釣魚台は我が国固有領土」とは、国民党独裁時代の領土欲に満ちた虚構宣伝そのものではないか。なぜ民主主義を奉ずる今日の民進党政権までが、このようなデマ宣伝を継承するのか。「理性を以って自制せよ」などと日本に向かって言うが、これは聞いた日本人は盗人に説教される気分だ。


 日頃は日本には極めて友好的な台湾政府だが、今回ここまで威圧的なのは、きっと国内で反日愛国の踏み絵を迫る国民党の中華民族主義を意識してのことだろう。


それに国民党独裁時代に洗脳された影響で、「釣魚台は我が国固有領土。疑いの余地はない」と本気で思い込んでいる可能性もある。台湾政府のこうした姿勢こそが「台日友好関係に影響を及ぼ」しかねない。なぜならこれでは「台湾も反日で中国と同じだ」と、多くの日本人が反撥すること必至だからだ。


ところがこの日、その一方で「やはり台湾は中国とは異なる」と再確認させられる出来事があった。日本に抗議する外交部に対し、呂秀蓮元副総統が待ったをかけたのだ。


 台湾紙自由時報によれば呂秀蓮氏は、次のように述べたという。


 「サンフランシスコ講和条約が調印された際、釣魚台は台湾とは一緒には扱われなかった。だから日本は台湾と澎湖を返還したが、釣魚台は南西諸島と共に沖縄に帰属するとして米国の信託統治下に置かれ、そしてその後、沖縄は日本へ移された。この歴史の段階を飛び越して考えてはならない」


 清国は1885年の下関条約で台湾とその付属島嶼及び澎湖諸島を日本に割譲し、そして第二次大戦後に日本はカイロ宣言に基づきそれらを返還したが(正確には、日本はサンフランシスコ講和条約に基づきそれらを放棄した)、その台湾の「付属島嶼」に尖閣諸島が含まれているというのが台湾政府の立場だが、そこが間違っているのである。尖閣諸島は下関条約以前から沖縄県に帰属しており、清国が日本に割譲し、その後日本が放棄する「付属島嶼」には含まれていない。


そして呂秀蓮氏はそのことを指摘した訳だ。「日本は台湾と澎湖を返還した」という部分は、「返還した」を「放棄した」に修正するべきだが(呂秀蓮氏は本当にそう言ったのか。自由時報の書き間違いか)、それにしてもかつての副総統が、よくぞ言ってくれたという思いである。


 呂秀蓮氏はその上で、「皆さんには理性を取り戻して歴史をきちんと研究してとお願いしたい。感情的に反撥しても問題は解決しない」と訴えるとともに、「蔡英文総統は専門チームを作って、釣魚台に関する歴史的経緯をよく研究し、本当に我国主権があるのかを、全国民に誠心誠意説明してほしい」と求めている。


そして「(国民党など)強硬姿勢の人々はどれほど台湾の歴史を理解しているのか。以前語られた歴史はみな国民党が書いたもの。民進党が政権を取った後も、都合のいい歴史観だけが選ばれた。しかし台湾人は歴史の真相を理解するべきだ。愛国は盲目であってはならない」とも強調した。呂秀蓮氏は70年代、留学先の米国シカゴで保釣デモを指揮したこともある保釣運動の第一世代だが、史実を理解した後は運動から手を引いたのだという。


その呂秀蓮氏の建議を、蔡英文総統にはぜひ受け入れてもらいたい。そしてぜひ国内の「盲目的な愛国」勢力を恐れることなく、歴史の真相を受け入れてもらいたい。そうなれば日台友好関係は盤石になるだけでなく、世界中が台湾の理性を称え、国際社会での存在感が高まることは間違いない。もちろん中国とは全く異なる国としての存在感がだ。


 【過去の関連記事】
 尖閣問題─中国国旗も出現した台湾の対日抗議活動 20/06/10
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蔡総統が尖閣領有の主張を放棄すれば世界は台湾を称賛する 20/06/13
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「尖閣問題」台湾で正論!─「反日」国民党を批判し「日台共闘」訴える大手紙社説 20/06/20
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3523.html


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