ネコウヨの散歩

ネコと憂国

今目指すべきは「国産国消」

 From 室伏謙一
  @政策コンサルタント
   /室伏政策研究室代表




 昨日17日、2020年4~6月期の四半期別GDP速報が発表されました。結果はご承知のとおり、前期比で名目マイナス7.4%、実質マイナス7.8%、年率換算ではマイナス27.8%と、戦後最悪のマイナス成長となる見込みとなりました。四半期のマイナスの値が一桁台なのは、昨年10月の消費税増税により四半期GDPが既に落ち込み、その次の四半期では消費税増税+新型コロナショックで更に落ち込んでいたことがあります。つまり、既に落ち込みまくっていたところにそれを上回る勢いで落ち込んだということです。


 中身を少し詳しく見てみましょう。家計最終消費支出は、名目でマイナス8.8%、実質でマイナス8.6%と大幅な落ち込みですが、これも昨年10-12月期以降連続して落ち込んでいますし、持ち家の帰属家賃分を除けば名目でマイナス10.6%、実質でマイナス10.4%と更に大きく落ち込んでいます。


 次に財貨・サービスの輸出ですが、こちらは名目マイナス21.4%、実質でマイナス18.5%とかなりの落ち込みです。新型コロナウィルスの世界的な感染拡大で人やモノの動きが止まったに等しい状態になったわけですから、当然といえば当然ですが、今度はこうした値がGDPの増減にどの程度影響したのかを見てみましょう。


 内需の寄与度が名目マイナス5.5%、実質マイナス4.8%、外需の寄与度が名目マイナス1.9%、実質マイナス3.0%です。ここから分かることは、一つは国内消費の収縮が著しいということ、次にデフレが更に進んでいるということ、そして、我が国経済が輸出に左右される度合いが増えてしまっているということです。


 ということになれば、国内消費を復活させて伸ばすとともに、輸出への依存を低めていくことが喫緊の課題ということになるはずです。


 加えて、今回の新型コロナショックは人やモノの国境を超えた動きをほぼ止めてしまいました。その結果として、輸入への依存が高い産業やサプライチェーンをグローバル化、つまり海外に主要な生産拠点を置いてしまっている産業は大打撃を受けました。実際、輸入も減少してきています。


 ということになれば、どうしても海外から輸入しなければならない財や、海外に生産拠点を置かざるをえない財を除いて、基本的には国内生産、そして国内消費という経済へ舵を切ることが必要というより必須のはずです。つまり、「国産国消」です。


 そのためには地域へのインフラ投資をはじめとした財政支出の拡大、採算性という面では悪いが国民の生活に必要な財を生産する産業(例えば農畜産業ですが)への手厚い財政的支援、無用で過剰な競争とそれによる供給破壊や賃金低下を防ぐための規制の強化、株主ではなく従業員も社会もその企業が所在する地域も大切にする企業への回帰を図るためのコーポレートガヴァナンス改革の廃止とそれ以前(1997年、平成9年以前)への回帰、端的に言えば構造改革の中止・廃止が必要になります。


 以上書いてきたことは、よく読めば当たり前じゃないか、と感じられた読者の方は多いかと思いますが、現状では一つも前進していないどころか、着手、否、検討すらされていません。


 それどころか、緊縮、増税、グローバル化推進、構造改革推進といった真逆のことが検討され、実施されようとしているというのが実情です。


 よって、皆様には今回の「戦後最悪」と評されるGDP四半期速報の公表を契機として、今何が必要なのかという認識を新たにしていただくとともに、誰が正しい認識を持っていて、誰が間違った認識でこの国を破壊しようとしているのか、しっかり見極めていただきたいと思います。


 「誰が」とは、勿論、政治家、学者・専門家、コメンテーター、言論人です。そして正しい認識を持っている方についてはそれを評価するとともにそのことを広め、間違った認識を持っている輩については徹底批判するとともに、何かハッシュタグでも付けて拡散してあげてください。