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安倍総理の志は死なない!!

ポンぺオも指摘─台湾問題が中国の弱点

ポンぺオも指摘─台湾問題が中国の弱点


2020/08/20/Thu


米国のアザー厚生長官が8月9日に台湾を訪問。79年の台米断交以来の最高位の高官の訪問につき、日本の親中メディアは「中国が激しく反発するのは確実で、米中対立は一層先鋭化しそうだ」(共同)などと心配顔だったが、中国の外交部報道官はすでに5日の段階で、「激しく反発」している。


「台湾問題は中米関係の中で最も重要にして最も敏感な問題であり、『一つの中国』原則は中米関係の政治的基礎だ」と強調した上で、「いかなる形であれ、米台の公的な往来を停止し、台湾独立勢力に誤ったシグナルを発して中米関係と台湾海峡の平和と安定を厳重に損ねることのないよう」に求めているのだが、このコメントに日本人も注目したい。


「『一つの中国』原則は中米関係の政治的基礎」だなどと言っているが、ウソだ。なぜかと言えば、台湾を中国領土の一部と強調するのが「一つの中国」原則というものだが、米国はこれまで、一度たりともそのようなものを承認したことはないからだ。


もっとも、その一方で米国が、中国の機嫌を取ろうと、でき得る限り「一つの中国」を承認するかのようなポーズをとってきたのは事実である。そうした米国の宥和的な姿勢に中国は増長し、「『一つの中国』原則は中米関係の政治的基礎だ」と公言するまでになったのだろう。


それはともかく、ここで注目したいのは、中国が台湾問題を米中関係における「最重要」「最敏感」の問題だと位置付けていることだ。それは台湾の国防の後盾たる米国の存在こそ、中国が国家目標として掲げる台湾併呑の最大障害だからに他ならない。


したがって今回のような台米関係強化の動きには、中国はもちろん黙っていられないのである。米国が「台湾独立勢力」(正しくは「中国による台湾併呑に抵抗する台湾人の政治勢力」)を励まし、台湾との関係を深化させるのだけは見たくない訳だ。


そこで「激しく反発」しているのだが、これを受けポンぺオ国務長官は翌10日、メディアとのインタビューでこう喝破した。「今回の台湾訪問に脅威を感じているようだが、それは中共の弱点を充分に示すものだ」と。


それはそうだろう。中共にとり台湾併呑の成否は政権の死活にも関わっている。もしそれを達成すれば太平洋への勢力伸長は意のままとなり、米国の海上覇権に挑むことも可能となるが、逆にそれが果たせなければ、台湾はいつまでも中国を封じ込める米国の不沈空母であり続け、国内では政権の正統性が疑われかねなくなる。


そこで、台湾問題を米国や国際社会の干渉を許さない中国の国内問題だと位置付ける「一つの中国」原則を掲げ、各国にそれを強要し、米国にも台湾への接近を遠慮させてきた訳だが、米国は今やそうした対中宥和政策を転換させつつあるのだから、中国にすれば堪ったものではない。


かくして台湾問題が中共の「弱点」、すなわちアキレス腱であることが明確となってきたのだ。世界の覇権を争う米中対立の中で、今や米国はそれを衝きつつあるということだ。そうした中、米紙ニューヨークタイムズが18日に配信した論説が台湾では大きな話題だ。


それによれば米国は従来、台湾に関する態度は曖昧だったが、今ではそれが中国の強硬派を励まし、台湾の2400万人に対する脅威をもたらしているため、米国では政府や議会では「台湾の国家主権の承認はしないながらも、できうる限り台湾とは国と国との関係を築き上げるとの軍事的シグナルを中国に発出したい考え」が持たれているという。


もっとも政府内部では対中強硬派も含め、中国との完全決裂を意味する台湾との全面的な外交関係の構築までは行わない考えだそうだが、しかし台湾承認とまではいかなくとも、台湾との交流を深めるだけで大きな効果を発揮しそうだ。それだけで中国の台湾侵略の野望を抑制し、中国拡張主義の脅威からの台湾及び呼びアジア太平洋地域を防衛することに繋がることだろう。


米国が台湾の国防の後盾であるなら、その米国と連携するのが日本だ。日本もまた米国と同様に、台湾に関する曖昧な媚中姿勢の見直しに着手するべきだ。そもそも中国が台湾に及ぼす脅威は、日本に対する脅威と言ってもよく、それへの対抗に躊躇は許されないのだが、そう簡単にはいかないというのが残念ながら日本の現状である。


アザー長官の訪台を受け、日台交流を促進する議員連盟「日華議員懇談会」(日華懇)の古屋圭司会長は「日本も高官の派遣を。日華懇も積極的に後押ししていく」(自由時報)との考えを述べてはいるが、果たして政府は今後どうする・・・。


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