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安倍総理の志は死なない!!

尖閣周辺の漁船接近相次ぐ 中国海警法1カ月 追尾、最多ペース

© 毎日新聞 提供 尖閣諸島・魚釣島。右奥は(左から)北小島、南小島=2012年9月、本社機「希望」から


 中国海警局の武器使用規定を明文化した「海警法」施行から1日で1カ月が経過した。同局所属の中国公船が沖縄県・尖閣諸島周辺の日本領海に侵入し、日本漁船に接近・追尾する件数は急増。追尾する公船が機関砲のようなものを搭載したケースもあった。日本政府は不測の事態のリスクも高まっているとみて、警戒を強めている。
 海上保安庁によると、海警法施行日の2月1日~3月1日、尖閣諸島周辺の領海外側の接続水域で中国公船の航行を確認したのは計26日に上った。領海侵入は計6日あり、このうち、2月6~7日▽15~16日▽21日――の計5日(3件)は日本漁船を追尾した。
 日本が尖閣諸島を国有化した2012年以降、中国公船の日本漁船追尾は13年2件、14年1件、19年1件にとどまっていたが、20年は8件に増加。さらに今年は1月の1件を含め、2カ月で4件と過去最多ペースで推移している。
 特に2月16日は同時に公船4隻が漁船2隻を追尾した上、うち1隻は機関砲のようなものを搭載していた。機関砲のようなものを搭載した公船の漁船追尾は19年、20年に次いで3回目で異例だった。
 中国公船は領海に侵入して日本漁船を追尾する際、「ここは中国の領海だ。領海から出なさい」という趣旨の主張を繰り返しているという。政府関係者は「あたかも『中国領海』から日本漁船を追い出すような一方的な主張と行為だ。中国の『法執行』の実績を重ねる狙いではないか」と分析する。
 加藤勝信官房長官は1日、中国公船による尖閣周辺の日本領海侵入を国際法違反と批判した上で、「海警法施行後、接続水域での航行、領海侵入、日本漁船への接近が相次いでいることは極めて深刻で、引き続き緊張感を持って注視する」と懸念を示した。【田所柳子】