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安倍総理の志は死なない!!

日本海海戦で沈没のロシア艦隊救出劇 継承を 島根で慰霊碑移設

毎日新聞 提供 和木地域コミュニティ交流センターの敷地内に移設されたイルティッシュ号殉職者慰霊碑=島根県江津市で2021年3月6日午前11時31分、萱原健一撮影


 日露戦争の日本海海戦で、島根県江津市和木町の真島沖に沈没したロシア・バルチック艦隊の特務艦「イルティッシュ号」の乗組員を町民らが救助した史実を広く知ってもらおうと、町内の海岸沿いに建てられていた「殉職者慰霊碑」が和木地域コミュニティ交流センターの敷地内に移設された。交流センターで6日、式典があり、町民たちは改めて「先人の人類愛」の継承を誓った。【萱原健一】
 イルティッシュ号は1905年5月28日、日本艦隊の砲撃を受けて沈没。和木町民らが漁船などを出して乗組員265人を救助した。翌年から5月末に開かれ続けてきた集いは、今も「ロシア祭り」として公民館などで開催され、「敵国の人を助けた先人の精神」が語り継がれている。
 慰霊碑(高さ約2.9メートル)は、特務艦の引き揚げを試みた元日本船舶振興会長の故笹川良一氏が59年に建立。海を見晴らす丘にあったが、海岸浸食の影響などから、和木まちづくり協議会への市の交付金を使って約500メートル離れた交流センター内に移した。
 式典には山下修市長や地元住民ら約30人が出席。協議会の野田久雄会長は「先人の素晴らしい行為、友好の輪を語り継ぎたい」とあいさつした。住民らも「新しい住民には救出劇を知らない人もいる。慰霊碑がより身近になり、関心を持ってもらえると思う」と話した。