ネコウヨの散歩

ネコと憂国

PB黒字化目標と単年度主義

 From 三橋貴明





【近況】
日本国憲法の第八十六条は、
「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、
国会に提出して、その審議を受け
議決を経なければならない。」
となっています。


憲法の条文を受け、財政法の第十一条では、
「国の会計年度は、毎年四月一日に始まり、
翌年三月三十一日に終るものとする。」
と、いわゆる、単年度主義が謳われています。


財務省は、複数年度(五年)のインフラ整備計画の
プロジェクトや予算規模が明記された「国土計画」を
目の敵にし、97年に廃止しました
(国土形成計画なる「作文」に移行)。


とはいえ、国土計画は政府のインフラ整備の計画を
国民に「知らせる」ことで、
民間投資を誘因する効果があったのです。
と言いますか、国土のインフラ整備を
計画なしで推進できるはずがありません。


ところが、財務省は国土計画について、
「単年度主義に反している。五年間の予算を縛る」
と批判。現在、日本は主要国の中で唯一、
国土計画がない国家となっています。


国土計画を廃止したことで、
97年以降に財務省が望む
公共投資の削減が一気に進みます。


【日本の公的固定資本形成の推移(兆円)】


http://mtdata.jp/data_74.html#koteki


さて、百歩譲って、仮に国土計画が
単年度主義に反していたとしましょう。


とはいえ、財務省は自らも
単年度主義に反した「目標」を
掲げているではありませんか。


すなわち、
プライマリーバランス黒字化目標です。


PB目標は、
黒字化年度(現在は、2025年)を明記し、
そこに至るまでの各年度の予算を
明らかに縛っています。


つまりは、PB目標は
「財務省が標榜する」
単年度主義違反なのです。
というわけで、PB目標は
「財務省が自ら標榜する
単年度主義に反している」という
攻め方もありだと思います。



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