Shinzo-Returns

安倍総理の志は死なない!!

南シナ海で米中衝突の高まり

南シナ海がホットスポットになりうるのは理由がある。6つの政府が無数の小さな島やサンゴ礁の領有権を争っているが、この地域は豊富な漁場であり、海底には石油やガスといった天然資源も眠っている。世界のシーレーン(主要航路)でもあるマラッカ海峡を含み、年間数兆ドルもの世界貿易が通過する。


南シナ海での最後の大規模な銃撃戦は、1988年、中国とベトナムとのスプラトリー諸島のジョンソン南礁を巡る衝突だ。この時、サンゴ礁に上陸していた64人のベトナム人が、中国海軍船の銃撃により死亡した。


東南アジア諸国連合(ASEAN)は、海上事故のリスクを回避するため、行動規範(Code of Conduct、CoC)を中国と交渉することを20年近く熱望してきた。ASEANのマレーシア、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、インドネシアは、南シナ海の領有権を主張しており、さらに、中国が領有権を主張する国境もある。6月末、ASEANは、CoCの交渉を完了させたいとの意向を改めて中国に伝えている。


オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)の上級アナリスト、フォン・レ・トゥー(Huong Le Thu)博士は、CoCによって南シナ海が安定化するとの希望を抱くのは危険だとみている。


「中国とASEANの上級閣僚会議で、お互いの善意とCoCへの協力を再確認した同じ週に、中国はベトナムの排他的経済水域に船を送り込み、他の東南アジア人に嫌がらせを続けた」と、トゥー博士は述べた。