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台湾海峡「軍事衝突のリスク高まる」…蔡英文政権が報告書で危機感

 【台北=杉山祐之】台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権で安全保障分野に関わる各部門は1日、立法院(国会)外交国防委員会に周辺情勢に関する報告書をそれぞれ提出した。国防部(国防省)は「台湾海峡で軍事衝突のリスクが高まっている」と明記し、強い危機感を示した。


 国防部は軍事衝突が起きかねない要因として、米中対立が激化する中、米国が軍艦艇の台湾海峡通過などで中国をけん制しているのに対し、中国が軍事行動によって主権を守る決意を示していることを挙げた。


 対中政策を主管する大陸委員会も、衝突の危険性に言及。「中国の周辺海空域での拡張は、もはや防御的行為ではない」とし、中国側の行動に正当性はないとの認識を示した。


 同じく衝突の可能性に触れた国家安全局は「米中(対立)は(中国が絶対に譲れない)核心的利益を巡る闘争という新たな段階に入っている」と指摘した。


 各報告書では、武力攻撃と判断できない侵害行為で、偶発的衝突を誘発しかねない「グレーゾーン事態」の脅威も強調された。


 中国漁船などの圧力を受ける海巡署(海上保安庁)は「中国が民兵の乗り込む船、海警船、軍艦艇による三段構えで、台湾本島、離島を圧迫してくる可能性は排除できない。小規模な摩擦、突発事件も起こりうる」と警戒感をあらわにした。国防部も今後の最優先課題にグレーゾーン事態への対応力強化を挙げた。