コアコアCPIが21世紀で最大の下落に!
From 三橋貴明 @ブログ
13年3月以降の凄まじき
「国債の貨幣化」の実態を知ろう
[三橋TV第511回]
三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/KvMdbsB8SfA
インフレ率がマズいことになっています。
コアコアCPIのマイナス幅が、
二十一世紀最大にまで拡大
してしまっているのです。
http://mtdata.jp/data_78.html#CPI22Jan
ちなみに、わたくしはインフレ率を
コアコアCPI(食料(酒類除く)及び
エネルギーを除く総合CPI)で見ています。
理由は、デフレ脱却を目指している以上、
最も「固い」指標で見るべき
と考えているためです。
別の言いかたをするならば、
国内の需給バランスのみで決まる指標に
「近い」のがコアコアCPIというわけです。
無論、コアコアCPIにしても、
輸入エネルギー価格の影響を
間接的には受けるのですが、
直接的に受けるCPIや
コアCPIよりはマシでしょ。
外国から輸入するエネルギー価格
上昇を受け、CPIやコアCPIが上昇し、
「デフレ脱却!」
「インフレになった!需要不足は終わった!」
と、主張する人がいたとすれば
(さすがにいないと思うけど)、
まさに「バカの極み」でございますよ。
まあ、いないとは思いますが。
『1月の消費者物価指数
去年同月を0.2%上回る
5か月連続上昇
家庭で消費するモノやサービスの
値動きをみる先月の消費者物価指数は、
天候による変動が大きい生鮮食品を
除いた指数が去年の同じ月を0.2%上回り、
5か月連続で上昇しました。
原油価格の高止まりで、
ガソリンや電気代などの「エネルギー」は、
41年ぶりの大幅な上昇となりました。
総務省が発表した先月の消費者物価指数は、
生鮮食品を除いた指数が
2020年を100として100.1となり、
去年の同じ月を0.2%上回りました。
上昇は5か月連続です。(後略)』
報道では、「インフレが進行している」
印象を受けてしまいますが、
実際に起きているのは
「コストプッシュ型インフレ
⇒実質賃金低下⇒需要不足」というデフレ化
(総需要の縮小)です。
コアコアCPIが低下していっていることが、
何よりの証拠。
ちなみに、分かるとは思いますが、
我々積極財政派が求めているのは、
インフレギャップ化(総需要>供給能力)
によるデマンドプル(需要牽引型)の
インフレ率上昇です。
理由は、デマンド(需要)の拡大とは、
GDP三面等価の原則により
「国民の所得拡大」とイコールになるためです。
エネルギー価格上昇による
コストプッシュ型インフレが
起きたところで、
所得は「外国」に向かってしまい、
国内の所得上昇が低迷していると、
実質賃金は下落します。
結果、さらなる国内需要の低迷を
引き起こすことになる。
コアコアCPIの
二十一世紀最大となる下落が、
「それ」が起きていることを
証明しています。
この状況で「金融引き締め」など、
絶対にやってはならないのですが、
(コアコアではなく)CPIの
継続的な上昇を理由に、
やりかねないのが日本政府であり、
日本銀行です。
エネルギー価格を除いたインフレ率が、
大幅な下落になっているという「現実」を、
是非とも周知して下さい。
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