Shinzo-Returns

安倍総理の志は死なない!!

グローバリズムの「裏切り国」

From 三橋貴明






【近況】
2022年2月24日、
ロシア軍がウクライナへの侵攻を開始。



1991年末にソ連が崩壊して以降の、
アメリカを覇権国とする
第二次グローバリズムは、完全に終わりました。



グローバリズムとは、
「緊縮財政」「規制緩和」「自由貿易」の
政策パッケージです。



ここで言う自由貿易とは、財のみならず、
サービス、資本、ヒトの移動の
国境を越えた自由も含みます。



当たり前ですが、各国が争い、
戦争が絶えない世界では、
グローバリズムは成立しません。



国家間の争いは、
必然的に国境の壁を引き上げます。



というわけで、
グローバリズムの成立には
「覇権国」が必須なのです。



特に、海軍力が圧倒的な
覇権国が必要です。



イギリスが覇権国だった
第一次グローバリズムは、
第一次世界大戦という「戦争」により
終わりました。



グローバリズムの覇権国は
「自由貿易」を各国に強要しますが、
その際に必ず「裏切り国」が現れます。



裏切り国は保護主義を採り、
国内のインフラ整備や産業政策、
企業育成により生産性を高めていきます。



結果的に、
裏切り国は「覇権への挑戦国」へと成長し、
覇権国と衝突することになります。



第一次グローバリズムの「裏切り国」は、
ドイツとアメリカです。



両国ともに「保護主義」を採用し、
国内の産業を強化していきました。



最終的には、第一次世界大戦で
イギリスとドイツが激突することになり、
両者共倒れの後、アメリカが
次なる覇権国として成長していきました。



さて、今回の第二次グローバリズムで
「裏切り国」から「覇権への挑戦国」に
成長してしまった(させてしまった)
国がどこか、お分かりですね。



中国の経済発展と軍事力の拡大は、
アメリカのパワーを相対的に弱め、
ついにはパックス・アメリカーナが
成立しない状況をもたらしたのです。



今後の世界は、否応なしに
覇権国なき弱肉強食の時代に突入します。



それにもかかわらず、
「プライマリーバランス黒字化目標を堅持する」
などとやっていた日には、
日本の亡国は確定します。