Shinzo-Returns

安倍総理の志は死なない!!

デフレ(総需要不足)とコストプッシュ型インフレは両立する

戦慄のインボイス!
財務省はどこまで残酷なのか?
[三橋TV第635回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/YXCpGWk8_ZY



 さて、改めてデフレーションとは
Deflateの名詞形。
つまりは、GDP(生産=需要=所得)が
「しぼんでいく」経済現象です。
(Deflateとは「しぼむ」という意味)



 生産=需要=所得である以上、
生産の単価が下がれば、
需要、所得も下がります。
というか、需要がしぼむからこそ、
物価が下がるのですが、
「デフレーション(総需要不足)が
継続しているにもかかわらず、
物価が上がる」
 状況はあり得るのです。



 典型的な例を二つ挙げておくと、
輸入物価上昇に起因する
コストプッシュ型インフレと、
消費税増税による
コストプッシュ型インフレです。




http://mtdata.jp/data_75.html#process



 地球上では、
生産=需要(支出)=所得が常に成立します。
とはいえ、生産者が外国の場合は、
輸入物価が上昇したところで、
国民の所得は増えません。
増えるのは外国の生産者の所得です。



 しかも、
我々の支払金額が増したことで、一見、
需要が金額的に増えたように見えるのですが、
輸入はGDP(需要)の控除項目です。
 輸入物価が二倍になった
ケースを考えてみましょう。



(1) GDP=
消費(100)+投資(50)+
輸出(10)-輸入(10)=150
 の状況だったとして、
輸入金額が二倍になり、
消費者物価に転嫁された場合、
(2) GDP=消費(110)+投資(50)
+輸出(10)-輸入(20)=150
 となり、GDP(需要)は変わらないのです。



 とはいえ、
我々消費者の支払金額は
確かに増えています。
(10%も!)



 お分かりでしょ?



 輸入物価上昇は国民の支出金額に
影響を与えるものの、
輸入がGDPの控除項目であるため、
物価が上がったところで、
名目(金額)ベースの
GDP(需要)すら増えない、
ということは普通にあり得るのです。



 すなわち、
デフレーション(総需要不足、
あるいは需要がしぼむ)と、
物価上昇(輸入物価上昇に起因する
コストプッシュ型インフレ)は両立します。



 というか、
現実に日本で両立しています。
 


『国内需要不足15兆円に 7~9月、
12四半期連続マイナス
  内閣府は7日、
 日本経済の需要と供給力の差を示す
 「需給ギャップ」が2022年7~9月期は
 マイナス2.7%だったとの推計を発表した。



 金額にすると年換算で
 15兆円の需要不足となる。
  4~6月期のマイナス2.3%
 (年換算13兆円)から、
 需要不足が0.4ポイント拡大した。



 マイナスは19年10~12月期から
 12四半期連続となった。(後略)』



 非常にマズイ。




http://mtdata.jp/data_82.html#GAP



 平均概念の潜在GDPを使っているため、
小さめに出る内閣府の数値ですら、
デフレギャップが対GDP比2.7%。
しかも、前の四半期と比べて拡大している。



 リーマンショック期とは異なり、
今回の日本のデフレギャップは
「固定化」されてしまった印象があります。



 それにもかかわらず、
「物価が上昇している。
はい、デフレ脱却! 緊縮財政!」
 などと主張する
バカ頭の弱い方々が後を絶えない。



このままでは、日本はデフレギャップが
拡大しているにもかかわらず、
輸入物価上昇を理由に
緊縮を推進させられかねない。



 上記の(1)(2)の式を
真面目に読めば、
「デフレ(総需要不足)と
コストプッシュ型インフレは両立する」
 ことなど、
誰にでも理解できると思うのですが。



 この期に及んで、
コストプッシュ型インフレを理由に
「はい、デフレ脱却!」とかやっている連中は、
マジで頭の中身が幼児以下レベルか、
「絶対に国民が豊かになる
日本の復活は許さない」と心に誓った、
妙な狂信者のいずれかですわ。



 はい、頭の中が幼児以下レベルか、
狂信者の皆さん。ブログのコメント、
ツイッター等で、非論理的で抽象的な
アンチ三橋活動を開始せよ!
(できれば、そのまま一生を
アンチ三橋活動に費やしてくれ。
反対側で、わたくしは人生を謳歌するから)



 明日は、二つ目の例、消費税増税。