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安倍総理の志は死なない!!

中国の「海底ケーブル切断」で「島国が完全に孤立化」の危機…!中国軍が進める「沖縄封鎖作戦」のヤバすぎる実態

多くの米軍、自衛隊が駐屯する沖縄は台湾統一を目指す中国にとっては目の上のたんこぶだ。しかし、彼らはすでに沖縄が抱える致命的弱点を見つけている。中国軍が密かに進める恐怖の作戦とは―。
「台湾統一」を見据えた中国の「怪しい動き」
「沖縄周辺に張りめぐらされた海底ケーブルが、安全保障上の盲点となっていることは否定できません。国民がインターネットに依存した生活を送っている中で、その日常が何者かの悪意により失われる可能性があることを、政府や自衛隊がこれまで考慮していなかった現状は見直されるべきです」(海底ケーブルの安全保障に詳しい慶應義塾大学大学院教授の土屋大洋氏)
日本列島の西の海域で異変が起きている。
2月2日、中国籍の漁船によって台湾本島と中国福建省に近い離島・馬祖列島を結ぶ海底ケーブルが切断された。その6日後、今度は中国籍の貨物船によって、別のケーブルが切られた。
海底ケーブルは世界中に500本近く敷設されており、国際通信の約99%を担う。その処理速度は1秒間に約6時間分のハイビジョン映像を転送できるほどだ。とくに島国や離島は1~2本切れただけでも公共インフラに甚大な被害が出る。
実際、馬祖列島の住民は今なお、限られたインターネット環境のなかで不便を強いられ、簡単なメッセージを島外に送信するのに10分もかかるという。復旧は最短でも4月下旬になる予定だ。
中国当局は「うっかり切ってしまった。事故である」と弁明しているが、額面通りにその言葉を受け取るわけにはいかない。たしかに海底ケーブルが海流や地震などの自然現象で損傷することは珍しくない。
ただ、同じ海域で1週間に2度も断線が起きた事実を「単なる事故」で済ますのはあまりに不自然だ。
台湾の海底ケーブル切断は「対岸の火事」ではない
「うっかり海底ケーブルを切断したと主張している漁民の正体は、中国海警局の訓練を受けた民間工作員の可能性が高い。
3月13日に閉幕した全人代では習近平が国家主席として3期目に入り、中央集権体制が強化されました。特筆すべきは指導部内で、『福建閥』の台頭があったこと。台湾海峡に面する福建省の人材を重用する人事は、台湾侵攻を見据えたものです。さらに、福建省の省都である福州市の公安局が中国共産党の情報機関『統一戦線工作部』に吸収合併されたそうです。
これにより、福建省の漁民が諜報組織とともに高度な工作活動に従事できるようになった。『切断事故』は今後より巧妙に、そしてより頻繁に行われるようになるでしょう」(情報安全保障研究所首席研究員の山崎文明氏)
海底ケーブルを切断する中国の目的がただの嫌がらせでないことは明白だ。英オックスフォード大学の研究員、エリザベス・ブラウ氏は一連の事件について、「台湾統一を見据えた情報封鎖の予行演習であるとも考えられる」と警鐘と鳴らす。
この台湾の海底ケーブル切断は、日本にとっても他人事ではない。'25年までに起こると予測される台湾有事。米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が行った机上演習によれば、台湾防衛は「自衛隊の関与」「沖縄米軍基地の使用」が前提とされている。沖縄は台湾防衛の最重要拠点なのだ。
偶然の事故とは思えない「徳之島の切断」
逆に中国からしてみたら、統一作戦を遂行するにあたり、沖縄から日米戦力を排除すれば、圧倒的優位に台湾を制圧することが可能だ。それを現実にする手段―それが海底ケーブル切断による「沖縄封鎖作戦」である。
中国軍はすでに動き始めている。実は1月24日、海底ケーブルが断線したことにより、徳之島(鹿児島県)でネット接続、電子決済ができなくなるなど、大規模なインターネット障害が起きた。
海底ケーブルを所有するNTT西日本に原因を問い合わせたところ、広報部がこう答えた。
「断線原因は現在も調査中です。テロ対策上の観点から回答が難しいものもございます」
中国軍による工作活動であったかどうかは不明だ。しかし、断線が起きた現場に着目すると、単なる偶然の事故とは言い難い事実が判明した。

そこは近年、中国漁船が侵入を何度も繰り返してきたトカラ列島沖だったのだ。もし、これが馬祖列島と同様に情報封鎖の予行演習だったならば、事態は我々が考えているより、かなり切迫している。

後編記事『中国が「100機の水中自爆用ドローンを製造」…「たった6本の海底ケーブル」が切断されると「沖縄が完全に孤立化」「防衛手段がない」ことが判明…中国軍「沖縄封鎖作戦」がヤバすぎる』に続く。
「週刊現代」2023年3月25日号より