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安倍総理の志は死なない!!

中国・豪雨災害頻発でささやかれ始めた‟人災説”…7月の死者・行方不明者142人のウラで、いったいなにが起こっているのか?

北京の紫禁城が“歴史的”冠水
中国北部では7月末から8月上旬に襲った豪雨の被害が広がっている。
中国応急危機管理省は8月4日「7月に襲った2つの台風のせいで同月の経済損失額は57億4000万ドルに上り、今年上期の合計額を上回った」ことを明らかにした。
死者・行方不明者は7月の1ヵ月間で142人に上っている。
中でも首都北京が深刻な被害に見舞われたことに注目が集まっている。



豪雨に見舞われた北京の紫禁城 Photo/gettyimages© 現代ビジネス
過去600年間にわたって水没した記録がない故宮紫禁城が冠水したことに、北京市民はショックを受けており、「都市開発に焦って排水などのインフラ建設を手抜きしてきたせいだ」との批判が起きている。
習近平国家主席に対しても厳しい目が向けられている。
習近平肝いりの治水事業も効果なし…
間が悪いことに、洪水直前の7月19日には「習近平の治水に関する重要論述」と題する書籍が出版されたばかりだった。
2012年の大水害以来、習氏の号令の下、北京市では屋上緑化や透水性舗装、地下貯水槽などを使って雨を吸収する、いわゆる「スポンジ都市」構想が推進されてきた。
中国政府や官製メデイアは「習近平がこの10年で全国の海綿都市(水害に弱い都市)の治水事業を完成させた」と喧伝していたが、まったく効果がなかったというわけだ。
昨年7月下旬に河南省で大水害が発生するなど、中国では近年、大規模水害が頻発している。中国気象局は今年2月に「極端な気象現象が今年も発生する」と警告を発していたとおり、中国では5月上旬から一部地域で豪雨災害が発生しており、現政権は治水事業に成功しているどころか、失敗していると言っても過言ではない。
中国では「人災」との言葉が人口に膾炙するようになっているが、筆者は、治水事業以外にも中国には深刻な『人災』があるのではないかと考えている。
中国が手を染める「人工降雨技術の濫用」
しかし、豪雨災害が広がっているのは、筆者の念頭にあるのは、中国の人工降雨技術の濫用だ。
中国の人工降雨については、筆者は過去に何度か本コラムで記事を掲載している。
21年は「三峡ダム」への影響に懸念を示し(『三峡ダム「大崩壊」の原因…? 中国政府がひっそり仕込む「気象兵器」のヤバすぎる中身』、昨年22年は、逆に長江が干上がるほどの大干ばつに見舞われたことをお伝えした(『中国で、まさか「長江が干上った」…! 習近平が焦る「ヤバすぎる異常気象」の現実と、“中国14億人”を襲う「恐ろしい悲劇」…』)。



中国貴州省で2022年に行われた人工降雨作戦。ロケット砲を打ち上げて雨を降らせるという Photo/gettyimages© 現代ビジネス
こうした大豪雨と大干ばつと極端に災害が繰り返す状況で、筆者は「人工降雨技術の濫用」があると考えてきた。
人工降雨技術の代表例はクラウドシーデイング(雲の種まき)だ。
後編記事『習近平が、またやりすぎた…!?中国の「気候改変プログラム」のウラで、世界で異常気象が続発する怪しすぎる関係』では、このクラウドシーデイングの危うさと中国のみならず、世界を襲う異常気象の関連性について、考察していこう。