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吉祥寺駅前の一等地が香港資本に? 武蔵野市・土地取引問題 元市有地転売で無軌道な開発の恐れも

司法闘争に発展した東京都武蔵野市の市有地取引疑惑で、新たな展開だ。取引を問題視している「武蔵野市民の財産を守る会」は19日の集会で、市有地を購入した不動産業者が海外投資ファンドに買収される見通しだと報告した。問題の土地は、JR吉祥寺駅から徒歩約1分の一等地にある。守る会側は、無軌道な開発につながりかねないと指摘している。

「取引は、不動産業者にとってのメリットしかなく、市は手のひらで踊らされてきたのではないか」
元武蔵野市議会議長で、守る会の田中節男会長は、武蔵野公会堂で行われた集会でこう訴えた。市民ら約300人が参加した。
疑惑の取引は、武蔵野市が昨年、駅徒歩約1分の「吉祥寺大通り東自転車駐輪場」跡地(約300平方メートル)を随意契約で不動産業者に売却し、同じ業者から市が駅徒歩3分の土地(約350平方メートル)を購入したもの。
吉祥寺駅周辺の放置自転車問題は深刻で、市にとって駐輪場確保は重要課題だ。ところが、市が売却した土地にあった駐輪場は698台が駐輪できたのに、新しい土地に建設する駐輪場は546台と、152台も減る。
元市長の土屋正忠氏らは今年8月、「市有地を実勢価格より安く売り、代替用地は高く購入して計9億9870万円の損害を与えた」「売却が一般競争入札ではなく随意契約で、地方自治法施行令に抵触する」などと主張し、松下玲子市長らに損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。25日に第1回口頭弁論が開かれる。
さらに、守る会は19日の集会で、市有地を購入した東京都内の不動産業者がこのほど、香港ファンドによるTOB(株式公開買い付け)に応じ、経営権を譲渡する見通しであることを報告した。
市と不動産業者は取引した元市有地について、街の治安や風紀に悪影響が及ばないように運用する約束を交わしている。だが、経営権を譲渡された企業が合意事項を守らなくても、罰則はないという。
守る会のメンバーが立ち会った説明会で、不動産業者は物件を転売するビジネスモデルの企業であることを認め、元市有地についても、将来的な売却の可能性を否定しなかったという。
土屋氏は「希少な所有権のある一等地を独断で転売した。市民や議会への報告も不十分で、常識では考えられない異常な取引だ」と語った。
一方、武蔵野市は「市民に対しても、議会に対しても説明は尽くしてきた」としている。