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安倍総理の志は死なない!!

新刊『中国・ロシアに侵される日本領土』で日本の危機に警鐘 フォトジャーナリスト山本皓一氏 「すでに第三次世界大戦は始まっている」

国境の島々を踏破したフォトジャーナリスト、山本皓一氏の新刊『中国・ロシアに侵される日本領土』(小学館)が注目されている。「異例の3期目」に突入した習近平国家主席の中国による「台湾有事・日本有事」の脅威は高まり、ウラジーミル・プーチン大統領率いるロシアはウクライナ侵攻の陰で北方領土での軍事増強を進めている。山本氏に、国境の島々の現実を聞いた。

© zakzak 提供 フォトジャーナリストの山本皓一氏
「沖縄県・尖閣諸島周辺では、20年前から訴えてきた危惧が現実化しつつある。中国海警局船が侵入し続け、日本漁船が近づけないようになれば、『中国が実効支配している』という間違った印象が広がりかねない」
山本氏はこう語った。今年1月、尖閣諸島を行政区域とする石垣市の海洋調査に同行した。中国海警局船2隻が調査を妨害しようと近づいたが、海上保安庁の巡視船8隻が安全確保にあたった。
緊迫した状況を目の当たりにし、山本氏は「絶対に記録して国民に知らせなければ」と今回の出版を決意したという。
山本氏は1990年に北方領土・択捉島を取材して以来、尖閣諸島や島根県・竹島、東京都・沖ノ鳥島や南鳥島など、国境の島々を精力的に取材してきた。新刊には、国境のわが領土の貴重な写真が収められている。
ロシアのウクライナ侵攻以降、北の海も緊張している。
日本がロシアの暴挙を批判すると、ロシアは92年から続いた北方領土の元島民らのビザなし交流を一方的に破棄した。今年9月には択捉島と国後島で大規模軍事演習を行った。ロシアには、中国と北朝鮮が歩調を合わせている。
山本氏は「国境の島々に加え、日本の本土までが危ない状態になりつつある。情報戦、経済戦、サイバー戦と、すでに第三次世界大戦は始まっていると言ってもいいのではないか」と語る。
現状を憂い、領土問題や安全保障に熱心に取り組んできた石原慎太郎元都知事が今年2月、安倍晋三元首相が同7月に死去した。山本氏は、安倍氏も取材し続けてきた。
「安倍氏の領土への強い思いは、父の晋太郎元外相から受け継いでいた。安倍氏の存在自体が日本の抑止力になっていた。世界が認めた外交能力も含め、安倍氏を失った損失は計り知れない」 (報道部・丸山汎)