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安倍総理の志は死なない!!

日本銀行のイールドカーブ・コントロール修正の件

【今週のNewsピックアップ】
日銀の国債保有50%を突破!
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12780156736.html
日本銀行のイールドカーブ・コントロール修正の件
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12780314442.html



2月20日、日本銀行が金融政策決定会合で
「長期金利の変動幅拡大
 ±0.25%程度⇒±0.5%程度」
というYCC(イールドカーブコントロール」
見直しを決定し、
「すわっ! 利上げだっ!」
と、大騒ぎになりました。



多くの報道機関が「日銀、実質利上げ」
というニュアンスで報じたため、
無理もありません。
とはいえ、日本銀行は、
「日銀当座預金の政策金利残高の金利を
マイナス0.1%、長期金利の誘導目標を
0%程度とするYCC付き量的・質的金融緩和」
については現状を維持するとし、その上、
「国債買入れ額の大幅増額
 月間7.3兆円⇒9兆円程度」
も併せて決定しているのです。



報道機関が報じたように、
「国内の消費者物価指数上昇率が
日銀が目標に掲げる2%を7カ月連続で
上回っている状況などを踏まえ、
政策修正によるインフレ抑制を
優先する必要があると判断したとみられる。
(毎日新聞)」



と、インフレ抑制のために
金融政策を変更したならば、
国債買入れ額を増やすはずがありません。



というか「国債買い入れ額を増やす利上げ」
って、何ぞそれ?
日銀の今回の決定は、
ファンドとの戦いで十年物国債を買いまくり
(おかげで、日銀の国債保有割合が
50%を超えた。別にいいのですが)、
YCCの十年の部分が
凹んでしまったことへの対応です。



十年物国債の金利の凹みを直し、
その上でYC全体を押し下げていく
(だからこそ、国債買い入れ額の増額が必要だった)
というのが、日銀の政策決定だったのです。



とはいえ、多くの人は、
そもそもYCCさえも理解しておらず、
さらには日銀がご丁寧に
掲載してくれた資料↓すら読まず、
【イールドカーブ・コントロール
(YCC)の運用の見直し】
https://www.boj.or.jp/announcements/release_2022/rel221220h.pdf



金融(だけではないですが)に
無知な記者が思い込みで書いた
「日銀がインフレ抑制のために利上げ」
という記事に反応し、
大騒動になってしまったわけですね。



興味深いことに、
「日銀、利上げ」という誤解は
金融市場の思惑にも影響し、
一日で五円以上も円高が進みました。



何度も解説していますが、
為替レートは市場の思惑により変動します。
思惑には様々な要因が影響を与えますが、
今回は何と「誤解」により
五円以上も為替レートが動いてしまったのです。