Shinzo-Returns

安倍総理の志は死なない!!

日本円は外国に持ち出せない

From 三橋貴明 @ブログ




【近況】


以前は、藤巻健史氏らを中心に、
「このままでは、資産家が
日本からおカネを海外に移し、
国債を買うおカネが無くなり、破綻する」
といった、奇想天外な破綻論が蔓延していました。



「国債を買っているおカネは、
日銀当座預金であり、我々の預金ではない」
という根底からの間違いは脇に置いておいて、
日本人が「日本円」を
外国に持ち出すことはできません。
理由は簡単。
日本円は、外国では使えないためです。



日本人が資産を海外に持ち出そうとしても、
外貨に両替されるため、
日本円は日本国内に残り続けます。
要するに、貨幣のプール論。



あるいは、モノ・マネー論(単一貨幣論)に
基づく間違いが蔓延っているのです。



実は、日本国内における
国際収支の解説の多くも、
貨幣のプール論、
モノ・マネー論になっており、
「アメリカは経常収支が赤字であるため、
海外からその分の資金を調達する必要がある」
といった感じで、
よくわからない説明がなされています。



実は、日本国が
アメリカに財やサービスを販売し、
「所得を得た(=経常収支の黒字)」として、
稼いだおカネを日本に持ち帰ることはできません。
理由は、単にアメリカ・ドルが
日本で使えないためです。



というわけで、
日本企業等がアメリカで稼いだドルは、
ドル建て負債の返済や債権放棄、
譲渡等が無い限り、未来永劫
「日本の資産」のままとなります。



日本企業がドルを日本円に両替したところで、
両替に応じてくれた日本の銀行の資産
として残り続けます。
国際収支の「ここ」が理解できれば、
貨幣のプール論やモノ・マネー論から
完全に脱却できる。



貨幣とは、モノ、ではないのです。
債務と債権の記録であり、
同時に「購買力」である。
貨幣による支払いは
「購買力の所有権の移動」に過ぎない。
と、書いたところで、
多くの人は理解できませんので、
三橋経済塾第十二期第二回講義の
テーマは「国際収支」。



三橋経済塾は、いつご入塾頂いても、
その年の過去の講義は
全てインターネットで受講可能です。
https://members12.mitsuhashi-keizaijuku.jp/
第二回講義も、
2月中には視聴可能となります。
是非、ご入塾ください。