Shinzo-Returns

安倍総理の志は死なない!!

海自の全イージス艦に巡航ミサイル「トマホーク」を搭載、27年度までの改修方針固める 反撃能力の保有で抑止力強化へ

政府は、米国製巡航ミサイル「トマホーク」の導入に向け、海上自衛隊のイージス艦8隻すべてを2027年度までに改修し、搭載可能にする方針を固めた。日本を取り巻く安全保障環境が悪化するなか、他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)を保有する。どの程度の抑止力強化となるのか。

トマホークを全艦で搭載することになった海自のイージス艦© zakzak 提供
400発の購入方針が示されているトマホークは最新型の「ブロック5」で、政府は23年度予算案に取得費2113億円を計上している。相手の攻撃を躊躇(ちゅうちょ)させる反撃能力を保有・強化するため、長射程ミサイルの配備先を増やす狙いがある。
イージス艦は現在、横須賀基地(神奈川県)と、舞鶴基地(京都府)に2隻ずつ、佐世保基地(長崎県)に4隻が配備されている。トマホークを発射可能にするには、各艦の「垂直ミサイル発射システム(VLS)」関連の改修が必要で、政府は24年度予算から費用を計上する方針。
政府は32年度までにイージス艦を2隻増やすほか、28年度までには「イージス・システム搭載艦」も2隻就役させる予定だ。
軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「トマホークを運用するにはイージス艦に搭載するのは当然の流れだ。イージス艦はレーダーとミサイルの装備で、高い防空能力を持ち、同時多数攻撃に対処できる。トマホークを搭載すれば〝鬼に金棒〟と言える。抑止力強化につながる」と語る。
今回の「ブロック5」は射程約1600キロだが、飛行速度は民間旅客機とほぼ同じ時速約900キロとミサイルの中では遅く、一部からは「迎撃されやすい」などの批判もある。
これに対し、世良氏は「射程距離や性能が向上して、湾岸戦争やイラク戦争時のトマホークとはまったくの別物。最新型は、地上すれすれに飛ぶためにレーダーにも探知されにくく、(ミサイルとしての)生存性は高まっている」と話した。
政府は将来的に、潜水艦へのトマホーク搭載も検討している。
世良氏は「現在保有する潜水艦の改修にはハードルが高そうだが、水中から隠密裏に敵の沿岸地域に近づけるステルス性を考えれば、潜水艦へのトマホーク搭載はさらに有効だ」と述べた。