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熱海土石流 盛り土は満水で崩落、メガソーラー側の水も流入か??!

© 毎日新聞 提供 静岡県が作成した盛り土に水が集中するイメージ図=2021年7月16日午前9時33分、山田英之撮影
 静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区の土石流で、県は16日までに、土石流の起点付近にあった盛り土が満水状態で崩落したと分析した。土石流が流れ下った逢初(あいぞめ)川の北側には、並行するように鳴沢川が流れている。県は盛り土よりも標高の高い鳴沢川流域の地下水も盛り土に流入した可能性があるとみている。
 盛り土崩壊の仕組みを調べている県によると、盛り土に直接降った雨に加えて、上流から地表を流れてきた雨水、地下水も流入。盛り土に適切な排水設備を設けていなかったため、ダムのように内部に水がたまり、満水状態になって崩壊したと推定している。
 今回、盛り土の締め固めが不十分だったため、隙間(すきま)が多く、水を吸収しやすかったことも盛り土内部の地下水位を上昇させた要因とみる。
 県が公表したデータや分析結果を見た研究者からも「盛り土は上部まで満水状態になって、いったん崩れると流動化しやすい状態だったという県の推定の確度はかなり高い」と連絡があった。研究者は理由を「盛り土の上部まで満水状態でなければ、盛り土の下部が崩れ落ちても、上部は流動化しないで上流の河川内に残ったはずだ。レーザー光の照射による地形データの計測結果を見ると、崩壊した盛り土は河川内にあまり残っていない」と説明したという。
 県は盛り土の総量7万4000立方メートルのうち今回、5万4000立方メートルが崩れ落ち、2万立方メートルは現場に残っていると推定。盛り土を経て逢初川に流れ込む流域面積は4万平方メートルと狭いため、盛り土に流入した雨水を1万6000立方メートルと試算していた。
 これに対して、地質学者の塩坂邦雄さん(76)は「小さな流域で、なぜ土砂が滑り落ちたのか。4万平方メートルに降った雨で滑り落ちるわけがない」と疑問を投げかけていた。難波喬司副知事も「塩坂さんの情報の重要性をよく理解していなかった。逢初川の流域外からも地下水が流入して、盛り土内に入った水量は1万6000立方メートル以上の可能性がある」と軌道修正している。
 また、県は15日から盛り土の緊急点検を始めた。期間は30日まで。対象は、法令に違反した造成があり指導を継続中▽通報で現在調査中▽山間部で15メートルを超える高さ――の箇所。書類を確認、崩壊の有無を現地確認する。