Shinzo-Returns

安倍総理の志は死なない!!

日本の選択 喫緊の課題は「反撃能力強化」と「憲法改正」 わが国は世界有数の危険地域、あまりに現実と乖離した憲法は正さなければ

Jアラート(全国瞬時警報システム)が鳴り響く。北朝鮮の弾道ミサイルが発射されたからだ。一部野党は政府の対応を非難するが、根本的課題である北朝鮮のミサイル問題を論じようとはしない。
わが国の固有の領土である北方領土では、ロシアによる軍事演習が展開されている。話し合いによって北方領土が返還される可能性は皆無だろう。帝国主義者、ウラジーミル・プーチン大統領は領土を拡張する意志はあっても、返還することなど考えていない。
沖縄県・尖閣諸島周辺には、80日以上にわたり武装した中国海警局船が侵入している。武力によって台湾を侵攻する可能性を否定しない中国政府の動向は極めて恐ろしい。台湾は侵攻するが、日本は侵略しないという意見もあるが、その合理的根拠は何もない。一度、武力侵攻を認めれば、次なる武力侵攻を否定する根拠など存在しない。
いまだに「日本は平和である」と信じ込む人々も存在するが、彼らには現実が見えていない。真剣に眺めてみるならば、世界の中でも有数の危険地域、それが日本だ。
わが国の憲法の前文では次のように記されている。
「平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」
どれほど空虚な言葉なのだろうか。北朝鮮、ロシア、中国といった核保有国に囲まれているのが現状だ。突如、日本海に弾道ミサイルを撃ち込む北朝鮮、無慈悲にウクライナを侵攻したロシア、台湾への野心をあらわにする中国が「平和を愛する諸国」だと信じる人がいるのだろうか。虚妄の文言が憲法に記されているのが現実だろう。
あまりに現実から乖離(かいり)した憲法は正さなければならない。そう考えるのが常識だろう。
だが、わが国では常識が通用しない。「憲法9条が存在するから平和である」という論理的には納得できない議論がまかり通っている。教育の現場では、いまだに憲法9条の素晴らしさがたたえられている。
保守系の言論人には評価されていないが、私は岸田文雄内閣を評価している。歴代内閣が認めることのできなかった「反撃能力(敵基地攻撃能力)」を認めたからだ。
鳩山一郎内閣以来、課題となってきた「敵基地攻撃能力」。現在の日本が力を傾注すべきなのはここだろう。話し合いによって北朝鮮のミサイルが飛ばなくなる日など永遠にこない。日本の実力によって完膚なきまでにたたきのめされると恐怖したとき、北朝鮮はミサイルの発射を躊躇(ちゅうちょ)する。
危機の日本で喫緊の課題は反撃能力の増強であり、憲法の改正だ。現在でも「自衛隊を認めない」などと宣(のたま)う憲法学者の空論を否定するためにも、憲法改正は急務である。
■岩田温(いわた・あつし) 1983年、静岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、同大学院修士課程修了。大和大学准教授などを経て、現在、一般社団法人日本学術機構代表理事。専攻は政治哲学。著書・共著に『日本再建を阻む人々』(かや書房)、『政治学者、ユーチューバーになる』(ワック)、『エコファシズム 脱炭素・脱原発・再エネ推進という病』(扶桑社)など。ユーチューブで「岩田温チャンネル」を配信中。