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安倍総理の志は死なない!!

松川るい氏の「エッフェル塔」が内閣支持率に直撃 次の炎上案件は“ブライダル利権”の森雅子氏

 岸田内閣の支持率が続落している。朝日新聞の世論調査(8月19日・20日実施)では、支持率は33%で先月よりも4ポイント低下し、3カ月連続で下落。専門家からは「岸田内閣はすでに危険水域に入っている」と指摘する。岸田首相としては9月にも内閣改造に着手し、支持率の回復を図りたい構えだが、SNSでは「エッフェル松川」「ブライダル雅子」といったワードが飛び交い、いまだに炎上が続いている。
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 8月22日、自民党女性局長の松川るい参院議員は、SNSに投稿した写真が大炎上したことの責任をとって、局長を辞任した。茂木敏充幹事長は同日の記者会見で、SNSの写真について「国民、党員の信頼を損なうもの」としたうえで、「信頼回復に努めたい」と述べた。
 今回の騒動について元国会議員秘書で政治評論家の尾藤克之さんは「国民の意識と乖離(かいり)している今の自民党をよく表している」と見る。今回の経緯を簡単に振り返っておこう。
 自民党女性局(局長・松川議員)の国会議員、地方議員らが研修旅行として7月下旬にフランス・パリを訪問。エッフェル塔を背景に塔のまねをしたポーズで写真を撮影し、その写真をSNSに投稿した。おちゃらけて見えるポーズに、SNSでは〈旅行のようで楽しそうですね〉、〈重税で苦しむ国民に税金でフランスに行って笑顔みせられても悲しい〉と大炎上した。
 松川議員はその後、写真を削除し「誤解を招いた」として謝罪の弁も述べたが、「真面目な研修」「記念撮影が問題だとは思っていない」と主張。研修に同行していた今井絵理子参院議員も「無駄な外遊ではありません」などと反論をSNSに投稿した。
 その後、自民党幹部が松川議員に厳重注意の処分としたが、松川議員の子どもも研修旅行に同行していたことが発覚し、SNSでは炎上し続ける事態となった。
 今回の朝日新聞の世論調査でも世論の反発が色濃く出た。研修の際にエッフェル塔の前でポーズをとった写真をSNSで公開したことについて「問題だ」と答えたのが62%。「問題ではない」は36%にとどまった。
 結局は、松川議員が局長を辞任するに至ったが、尾藤氏はこう指摘する。
「記念撮影自体は問題ないが、あのような浮かれたポーズで撮った写真をSNSに投稿したら、生活が苦しくなっている国民の目にどう映るかを想像ができていないのが致命的でした。松川氏も今井氏も客観的視点が欠落しています。自民党としては松川氏が辞任することで今回の問題を風化させようとしているのでしょうが、これは国民の疑問を無視した対応です。まずはフランス研修がどういった内容で、成果が何なのか松川氏らから国民に報告させるべきだ。そこで説明ができなければ、研修名目で子ども連れで旅行したと批判され続けることになると思います」
■「ブライダル利権」と批判の声殺到
 岸田内閣の支持率低下につながりかねない火種はまだある。秋本真利衆院議員(5日に自民党を離党)が洋上風力発電事業を巡る贈収賄疑惑で捜査を受けているほか、木原誠二官房副長官の妻の元夫が不審死し、妻が警視庁から事情聴取を受けていたという週刊文春の記事も続いている。
 そして新たに炎上しているのが、森雅子参院議員の発言だ。12日に自身のSNSで、森議員が会長を務める「自民党少子化対策議連」の取り組みとしてブライダル業界に対する補助金事業「ブライダル補助金」が順調に進んでいることを報告した。
 これに対してSNSでは〈少子化対策というより、ただの企業支援〉、〈少子化対策になっていない〉、〈『ブライダル利権』そのもの〉などと批判の声が殺到した。
 さらに状況を悪くしたのは、森議員とブライダル企業とのつながりだ。森議員が代表を務める自民党福島県参院選挙区第四支部の政治資金収支報告書(2021年分)に、業界大手のA社から100万円の寄付があったことが発覚した。これに対し、補助金事業は〈寄付金の見返りではないか〉などと改めて不満の声が噴出した。
 尾藤さんはこの補助金については「ブライダル業界を支援することで少子化が改善するようなエビデンスはない。業界が喜ぶだけの施策」と切り捨てる。そして今回の騒動に関して「以前からブライダル業界と森氏との関係が深いことが指摘されています」という。
 実は21年8月のブライダル業界紙で、森議員とA社の会長が対談で登場している。21年4月に3回目の緊急事態宣言が発出される際、結婚式が営業自粛対象にならないよう政治家に働きかけたのがA社の会長であり、その意を受けて政府に働きかけたのが森議員だと紹介されている。会長は「森議員がいなかったら、確実に営業自粛になっていた」と振り返っている。
■「善悪の区別がついていない」
 3回目の緊急事態宣言の期間は4月25日から5月11日まで。A社からの寄付は4月30日にあった。尾藤さんはこう指摘する。
「緊急事態宣言の際、当初は式場などのブライダル業界も自粛対象に入っていましたが、森氏が政府に働きかけて撤回させたことは有名な話です。結果的にその後、100万円の寄付がなされています。業界に便宜を図ったことをメディアで堂々と語り、その後当事者から100万もの寄付金を受け取る姿を見ると、善悪の区別がつかなくなっているようにも見えます」
 国民の感覚からすれば、強い疑問を抱く言動が繰り返されている状況だ。尾藤さんは最後にこう付け加えた。
「内閣支持率と政党支持率を足して50%を切ると政権にとっては危険水域と言われていますが、世論調査によりますが岸田政権はすでに危険水域に入っています。岸田首相や自民党議員らのズレた対応を見ていると、今後も五月雨式に問題が起き、支持率は下がり続けるでしょう。2009年の政権交代のときほどではないですが、『自民党にはもう一度お灸を据えたほうが良い』という空気が高まっているように感じます」
 岸田首相に国民の声を「聞く力」は残っているのだろうか。


いや、最初からないでしょうw