Shinzo-Returns

安倍総理の志は死なない!!

“激安ニッポン”でオーバーツーリズム 宿泊費が42.6%爆騰で海外旅行どころか国内旅行も絶望的


26カ月連続の上昇──。止まらぬ物価高のことだ。総務省が24日発表した10月の全国消費者物価指数(2020年=100、生鮮食品を除く)は前年同月比2.9%アップの106.4だった。伸び率は4カ月ぶりに前月(2.8%)から拡大。食料品が高止まりし、価格変動の大きい生鮮食品を除く食料が7.6%。モノとサービスで分けると、サービスは2.1%上昇で、消費税増税の影響を除くと1993年10月以来、30年ぶりの高水準だ。原材料高に加え、人件費増加が背景にある。


「大きな要因は政治、猛暑、インバウンドです。電気・ガス代を抑制する政府の補助金が半減された。食料品は実は生鮮食品も猛暑の影響で驚くほど上がっている(トマト41.3%、リンゴ29.4%)。円安で外国人観光客がどんどんやってくるため、宿泊料が42.6%の大幅上昇。これほどの上昇率は見たことがありません」(経済評論家・斎藤満氏)


1ドル=150円という超円安で、訪日客には“激安ニッポン”だ。インバウンド需要に合わせれば、ホテル代は高騰する。出張族はかつて東京のビジネスホテルでシングル1泊5000~7000円程度で泊まれたものだが、今は1万円未満ではまず探せない。中部地方の会社経営者は、「上京の際は必ず宿泊していましたが、とにかくホテルが高すぎて。最近は日帰りです」と嘆く。
日本百貨店協会が24日発表した10月の免税売上高は、前年同月比約2.8倍の383億円で、2014年10月の調査開始以来、過去最高となったという。インバウンドは沸き、しかし、日本人には円安で海外旅行は高根の花。それどころか、国内旅行さえも高すぎて厳しくなってきた。


「円がかつての半分の価値になっているのですから当然ですが、オーバーツーリズムは環境問題だけじゃありません。サービス価格を押し上げる。この先はタクシー代も上がるのではないか。それに、サービス価格が上がり始めると、実質賃金のプラスは遠のく」(斎藤満氏)


円安が進む限り、日本人はどんどん貧しくなる。近場で日帰り旅行を楽しむしかないのか。