Shinzo-Returns

安倍総理の志は死なない!!

日銀の指値オペとロシアの外貨建て国債

From 三橋貴明 @ブログ







大東亜戦争も原爆投下も「災害」かよ!?
災害死史観の恐怖
[三橋TV第527回]
三橋貴明・高家望愛





https://youtu.be/sUVJ7P_NKj0



本日はチャンネル桜
「【討論】エネルギー・食糧安保の
現在と未来[桜R4/3/31]」に出演します。
19時からLive配信です。
https://youtu.be/8ZN5TIJMMg0



 彼の小林慶一郎教授は、
文藝春秋における中野剛志先生との対談で、
「財政赤字の拡大は
金利の高騰を招くことはない。」
 という中野先生の指摘に対し、



「現状では名目金利は日銀が長期金利も含めて
コントロールできるようになっているので、
おおむね正しい。
ただ先ほども申し上げた通り、
想定外の材料にマーケットが急に反応し、
日銀のオペレーションが
追いつかなくなる可能性は
ゼロではないと思います。」と、
日銀が短期金利はもちろん、
長期金利までをもコントロールできることを、
事実上、認めています。
(想定外の材料とは、
月が日本列島に落ちてくる、とかでしょう)



 安倍政権期は、
緊縮財政と構造改革の繰り返しで、
日本を破壊する政策ばかりが進みましたが、
日銀が金融政策で、
「長期金利をもコントロールできる
(イールドカーブコントロール)」上に、
「500兆円以上も日銀当座預金を増やしても、
ハイパーインフレどころか、
2%のインフレにすらならない
(※政府が緊縮を続けているため)」
 ことを証明したことは、
前進ととらえるべきでしょう。



『日銀、異例の臨時オペ 国債買い入れ2兆3000億円
 日銀は30日、
通常の入札型の国債買い入れオペ
(公開市場操作)を増額するとともに、
超長期債では異例の臨時オペを発動した。
1日の国債の買い入れ額(短期国債を除く)は
合計で約2兆3000億円と、
市場推計では2013年4月以来
ほぼ9年ぶりの規模となった。



長期金利を上限の目安とする
「0.25%程度」以下に調整するため、
イールドカーブ(利回り曲線)全体を
抑えに動き、金利を上昇させない姿勢を
鮮明にした。



 日銀は長期金利の上昇を受けて、
複数日にわたって提示する利回りで
無制限に国債を購入する
「連続指し値オペ」を実施している。
30日は加えて、
通常のオペの増額や臨時オペも繰り出した。
(後略)』



 日銀はわずか一日で、
2兆3千億円もの長期債を買い取り、
金利を「ガツーンッ!」と叩き落しました。



 そして、この「2兆3千億円」が
「どこから調達されたのか?」といえば、
どこからも調達されていません。



日銀は単に、国債を買う際に、
自らの負債(売り手の資産)である
日銀当座預金の残高を、
キーボードを打って
(本当にキーボードだと思う)
増やしただけです。



 まさに、キーストロークマネー。



「帳簿の数字を増やす」だけで、
論理的には無限に日本国債を買い取れるのが
日本銀行なわけですね。



この化け物の存在を知りながら、
「日本国債の金利が急騰して、
破綻する~っ!!!!」などと
主張し続けられる財政破綻論者が、
まだ存命しているのでしょうか。



 ところで、日銀が
国債を「キーボードを打つ」ことで
買い取れるのは、
日本円建て国債であるためです。



日本政府には91年以降、
外貨建て債務はありません。



 逆に言えば、外貨建て国債に対しては、
「キーボードを打つ」は通じません。
いや、通じないはずでした。



『ロシア「ルーブルで国債買い戻し」 償還期限前に
 ロシア財務省は29日、
4月4日に償還期限を迎える
20億ドル(約2500億円)の
ドル建て国債について、
ルーブルで期限前に買い戻すと発表した。



タス通信などが報じた。
ウクライナに侵攻したロシアに対し
米欧などが経済制裁を強めており、
ドルなどの外貨の流出を抑えるのが
狙いとみられる。



 ロシア財務省は、ロシア中央銀行が
設定した31日のルーブルの
公式為替レートをもとに
額面価格で買い取るとしている。



市場関係者は、
国内の投資家に向けた措置とみているが、
国債の保有者が買い戻しに応じるか
どうかは不透明だ。(後略)』



 凄い・・・・。
ロシア政府は、ドル建てロシア国債を
「キーボードを打つ」ことで
返済しようとしています。



 3月31日の「ドル・ルーブル為替レート」で、
ドル建て国債をルーブル換算し、
償還前に買い戻すというわけです。



もちろん、
ロシア国内のロシア人
「ドル建て国債保有者」のみが
対象なのでしょうけれども。 



 外貨準備が凍結されたことを受け、
「ドル」を節約するために、
「ドル建てロシア国債」所有のロシア人に対し、
「お前が持っているドル建て国債、
ルーブルで買い取るわ。それでいいよな?」
 を、やろうとしているのです。



 いや、対象が国内投資家に
限定されているとはいえ、それって
「デフォルト(債務不履行)」では・・・? 
格付け会社はどう判断するのでしょう・・・・。



 いずれにせよ、外貨建て国債の利払いや
償還に四苦八苦するロシア政府と、
「キーボードを打つ」だけで無制限に
日本円建て日本国債を買い取っている日本銀行。



 この二つの国債を
「同じ性質の債務」と思い込むのは、
類人猿を下回る知能の持ち主であることを
自ら証明するのも同然だと思うのです。