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国連人権高等弁務官が中国入り 新疆訪問も実態把握は困難か

【北京=三塚聖平、ロンドン=板東和正】中国外務省は23日、国連のバチェレ人権高等弁務官が同日に中国に到着したと発表した。バチェレ氏は28日までの滞在中に新疆(しんきょう)ウイグル自治区を訪問する。少数民族ウイグル族への人権侵害を米欧が問題視しているが、中国政府は今回は調査ではなく「交流」だと強調しており、訪問中に実態に迫るのは難しいとみられている。
国連人権高等弁務官事務所によると、人権高等弁務官が中国を訪問するのは2005年以来。滞在中、同自治区のカシュガルやウルムチのほか、南部の広東省広州も訪問し、政府高官らと会談する予定だ。
ただ、バチェレ氏が同自治区において独立した立場で視察できるかは不透明だ。ロイター通信などによると、一部の人権団体は、中国がバチェレ氏の訪問を同自治区での行動を正当化するために利用する可能性があると懸念している。
中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は23日の記者会見で、バチェレ氏の訪中について「訪問を通じて交流と協力をさらに促進し、国際的な人権事業の推進のため建設的な役割を果たすことを望む」とクギを刺した。
米政府系のラジオ自由アジア(RFA)によると、バチェレ氏の現地入りを前に同自治区では当局者が住民に対し、許可なく国連訪問団の質問に応じないよう「警告」したという。「いかなる外国人とも話をするな」という指示が出ている地域もあると伝えた。
中国政府は「テロ対策」を名目に、ウイグル族らに抑圧的な統治を強めている。18年の国連人種差別撤廃委員会の報告では、最大でウイグル族ら100万人が収容されていると指摘。習近平政権は少数民族への同化政策を強めており、同自治区でイスラム文化が色あせていると指摘される。