Shinzo-Returns

安倍総理の志は死なない!!

現場で働くことで家を建てられる国に戻す

From 三橋貴明 @ブログ




千代田区の左傾化を食い止めろ!
区議会選挙の白川司候補にお越し頂いたよ
[三橋TV第693回]白川司・三橋貴明・saya


https://youtu.be/Cf4tscmzu6g



 わたくしは、
いわゆる言論活動を始めた初期から、
以下の国民経済の五原則を唱えていました。



◆国民経済において、
最も重要なのは
「需要を満たす供給能力」である。
◆国民経済において、
お金は使っても消えない。
誰かの支出は、誰かの所得である。
◆国民経済において、
誰かの金融資産は
必ず誰かの金融負債である。
◆国民経済において、
誰かの黒字は必ず誰かの赤字である。
◆現代世界において、
国家が発行する貨幣の裏づけは
「供給能力」である。



 当時は、未だに国民経済の供給能力は
健在に見えたわけですが、
東日本大震災後に、
浜岡原発を取材した際に衝撃を受けた。



 浜岡原発は、
福島第一原発の事故を受け、
大々的な耐震化工事に
乗り出していました。
まるで、巨大基地を作るごとき
壮大なプロジェクトだったのですが、
「ゼネコン側に、
これほど大きいプロジェクトを
マネジメントできる人材がいない。
過去に大プロジェクトの経験がある、
引退した人を呼び戻している」
 と、聞かされたのです。



 あ、このままデフレ
(需要不足)が続き、
不要な競争激化で「現場で働くこと」が
儲からないままの状況が続くと、
「最も重要」な供給能力が
毀損していくな、と、思いました。



 というわけで、その後、わたくしは、
デフレを放置し、現場から人材、
技術等が失われていく日本について、
「発展途上国化」
 と呼ぶようになったのです。
(藤井先生たちは、
同じニュアンスで「衰退途上国」と
呼んでいましたが)



 いよいよ、本格的に始まったようです。



『これから「大工」が消滅する…
後継者不足で「消える仕事」続出の
恐ろしい現実
危機は現実のものとなる…
  少子高齢化で労働者が不足する。
 何年も前から言われてきたことだが、
 外国人と高齢者の雇用で
 なんとかしのいできた。



 しかし、円安で外国人が帰国し、
 高齢者の退職も相次ぐ。
 危機感は現実となる。
 ◆日本人が海外へ出稼ぎに
 「現在のままでは近い将来、
 大工は間違いなく消えてなくなります。
 現在、大工は『一人親方』といって、
 弟子を取らずに個人で住宅メーカーの仕事を
 請け負っている人がほとんどです。



 かつては何人も弟子を
 教育したものですが、いまは工賃が安く、
 弟子を抱える余裕がないのです。
 若い人が大工になりたいと言ってきても、
 『他の仕事を探しなさい』と
 アドバイスするほど。
 もちろん、子供にも継がせられません。



  これ以上、少子高齢化が進むと
 廃業する大工が増えて、
 後進への技術の継承が途絶えます。
 日本家屋などの伝統建築も
 建てられなくなりますし、
 技術の必要なリフォームも
 難しくなるでしょう」



  こう悲痛な声を上げるのは、
 豊橋大工組合の組合長・佐藤臣央氏だ。
  いま、至るところで人手不足と
 後継者不在が大問題となっている。
 人口減少と少子高齢化が
 あいまって労働人口が減少し、
 ただでさえ、「働き手」が少なくなっている。
 その上、賃金も低いままでは
 なり手がいなくなるのも当然と言える。
 (後略)』



 ちなみに、
一人親方の多くは免税事業者です。
今年10月にインボイス制度が
予定通り導入されると、
大工消滅の日は一気に
早まることになるでしょう。



 デフレ下で人を
「買いたたいてきた」日本国は、
「家を建てたくても、建てられない」
 段階を迎えようとしているわけですね。



 大工だけではない。
農業も、漁業も、建設現場も、
電力サービスも、運送サービスも、
あらゆる現場で「技能継承」が行われず、
技術者と「技術」が消えようとしている。



 しかも、日本政府は
肝心なところは規制せず、
余計な規制はする。



『(引用)昔は月100万円稼げました。
 しかし、いまは運行時間が規制され、
 速度制限も厳格なので、
 稼ぎたくても昔のように
 稼げないのが現状です。
 多いときで月30万円台が精一杯。



 若者が入ったって、
 これでは家も建てられないし、
 結婚もできない。
 子供が欲しくたって夢のまた夢ですよ。
 私らの世代がいなくなったら、
 誰がトラックを運転するんですかね。



  その上、'24年からは
 運転業務の時間外労働時間が
 年間960時間以内に制限されます。
 ますます稼げなくなり、
 トラック運転手は激減するでしょう。
 そうするとどうなるか。
 たとえば、東京や大阪では、
 地方から届く新鮮な刺身などが
 食べられなくなるはずです。
 (64歳の長距離トラックドライバー)』



 いい加減に認めましょう。



 90年代後半以降の緊縮財政、
さらには「ヒト」を安く買いたたく目的の
各種労働規制の緩和、
さらには競争を激化させる構造改革は
全て間違っていたのです。



 ヒトを買いたたき続けた結果、
ついには外国人労働者すら
寄り付かない国にまで落ちぶれた。



 解決策は、明確です。



 財政拡大政策
(しかも長期の目標に基づく)により
需要を安定的に拡大させ、
労働規制は強化する
(運転時間のような余計な規制はしない)。
現場で働くことで
家を建てられる国に戻すのです。



 さもなければ、
我が国は「家を建てようとしても、
建てられる人がいない」国へと落ちぶれる。
というか、落ちぶれつつある。
 90年代後半以降の
緊縮財政・構造改革路線を反転させる。
他に、道はないのですよ。


/// 事務局より ///