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安倍総理の志は死なない!!

リニア未着工「国が関与を」 大井川流域市町が“異例要請” 静岡県が“工事認めず”

 4年後の開業を目指しているリニア中央新幹線は、静岡県内にいまだ着工していない区間があります。この状況を打破しようと、地元の市と町が国が積極的に関与するよう、異例の要請を行いました。
■背景に「大井川の水問題」 解決に「田代ダム案」
 最高時速500キロ。品川と大阪をおよそ1時間で結ぶリニア中央新幹線。
 4年後の2027年には、品川-名古屋間が先行して開業する予定でしたが、開業の見通しは立っていません。背景にあるのが、「大井川の水問題」です。
 現在、山梨県側で進んでいるトンネル工事が今後、静岡県との県境を越えると、一定の間、静岡県の水が山梨県側に流れ出ると言われています。水資源の枯渇を懸念し、静岡県は着工を認めていません。
 そこでJR東海が解決策として提案したのが、「田代ダム案」です。
 大井川の最も上流部にある静岡県の田代ダムは、毎秒4.99トンの水を発電のために山梨県側へ送っています。
 「田代ダム案」は、リニアのトンネル工事で山梨県側に流れ出ると見込まれている300万トンから500万トンの水について、ダムで取る水の量を同じだけ減らすことで、大井川への影響をなくそうというものです。
■「国が関与を」大井川流域市町が“異例要請”
 先月27日、静岡県と大井川流域の市長や町長らが集まった会議で、JR東海がこの案を説明しました。
 これに対し、出席者の多くはJR東海の案に理解を示しました。しかし、県は…。
 静岡県・森貴志副知事:「会員すべてがそろっておらず、会員すべての意思が示されていない」
 県とJR東海の直接の話し合いでは結論がまとまらず、大井川流域の市長らは20日、国土交通省に対して国が関与するように求める異例の要望書を提出しました。
 要望書を提出した島田市の染谷絹代市長が、単独取材に答えました。
■染谷市長「国の力が信頼得て大きな担保になる」
 リニア中央新幹線の工事を巡って、静岡県が大井川の水資源流出を懸念し、トンネル工事の着工を認めていない問題。
 20日、大井川流域に位置する島田市の市長らが、国土交通省を訪れ、国が積極的に関与するよう要望書を提出しました。
 染谷市長:「現実的には、リニアの工事を止められるような状況にはない。この閉塞感をどうにかして打開していきたいという時には、国の力が流域の人たち、あるいは県民の皆様に信頼を得るという意味では、大きな担保になると思っている」