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トラス英前首相が訪台、中国を「脅威」と位置付けるよう政権にはたらきかけると

トラス英前首相が訪台、中国を「脅威」と位置付けるよう政権にはたらきかけると© BBC News
イギリスのリズ・トラス前首相が17日、台湾を訪問した。台北で行った演説の中でトラス氏は、中国を「脅威」と位置付けるようリシ・スーナク英首相に圧力をかけると約束した。
スーナク氏は昨夏、中国を取り締まっていくと述べていた。トラス氏は、この約束を守るようスーナク氏に働きかけるとした。
イギリスの首相経験者が台湾を訪問するのは、マーガレット・サッチャー氏以来だという。
在英の中国大使館は、トラス氏の訪台は「危険な政治的スタント」だと批判。「イギリスにとって有害以外の何物でもない」と述べた。
トラス氏は演説で、西側諸国は中国と協力すべきではないと強調。全体主義政権は「真実を語らない」と述べた。
また、中国と台湾の緊張関係を、ロシアによるウクライナ侵攻にたとえた。
昨年の与党・保守党党首選でトラス氏は、中国政府に厳しい態度で臨むと公約。共産党政権下の中国を、国家安全保障上の「脅威」だと宣言したいと述べていた。
しかしわずか45日の在任期間中に、この計画は実現しなかった。
後任のスーナク首相も、中国は「イギリスに対する最大の長期的脅威」だと宣言し、国内30カ所の孔子学院を閉鎖すると約束した。
孔子学院は、世界各地の高等教育機関と提携して中国の言語や文化を教えている。しかし、中国政府によってプロパガンダの拡散やキャンパス内での表現の自由の妨害、学生へのスパイ行為などに利用されているとして、慈善団体などから批判されている。
スーナク氏はまだイギリス国内の孔子学院を閉鎖していないが、政府は今後、同施設での北京語教育への補助金を停止するとみられている。
スーナク氏は今年3月に、外交・国防政策をめぐる総合評価を更新した際、中国が「重要かつ構造的な課題」になっていると位置づけた。
「中国を脅威と明確に記すべき」
トラス氏は演説で、スーナク氏の約束は「正しかった」として、「こうした政策を喫緊に実行に移す必要がある」と述べた。
一方、外交・国防政策の評価については「中国を脅威と明確に記す」よう修正されるべきだと話した。
経済面では、台湾の「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTTP)」加盟を支援することで、中国の加盟を阻止するべきだと訴えた。
さらに、「自由と、本当に自由な事業を支援する」、「経済的な北大西洋条約機構(NATO)」の創設を呼びかけた。これには主要7カ国(G7)と欧州連合(EU)加盟国に加え、韓国とオーストラリアも含めるべきだとしている。
「我々は、プーチンのロシアが最近(4月)議長を務めた国連安全保障理事会を信頼できない」と、トラス氏は述べた。
「我々は世界貿易機関にも、公正な貿易ルールの確実な適用を期待できない。だからこそ、やるべきことをやるための別の選択肢が必要だ」