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安倍総理の志は死なない!!

台湾議長・游錫堃氏、与那国島を訪問 河野洋平氏と玉城知事の訪中と同時期 仲新城誠氏「観光、安保上も重要な意味」

台湾の国会議長にあたる游錫堃(ゆう・しゃくこん)立法院長が7月4日、台湾と沖縄県・与那国島との間を船で往復する計画を立てていることが分かった。日台の観光促進が目的で、与那国島で日本の国会議員らと合流して、復路は日本側の議員らも同乗するという。習近平国家主席率いる中国が、台湾海峡で覇権拡大を進めるなか、「自由」と「民主」「人権」「法の支配」という価値観を共有する「日台の連携」を強化する動きといえそうだ。
台湾メディアによると、游氏は訪問団を率いて、台湾北東部・宜蘭県から出航する。与那国島で、日本の超党派議員連盟「日華議員懇談会」のメンバーと合流し、船で台湾に戻る予定。日台双方の政府が水面下で調整を進めてきたという。
与那国島は、台湾から111キロの距離にあり、日台双方で定期船就航を期待する声が高まっている。台湾の与党・民進党に属する游氏側は、今回の訪問を定期航路開設を見越した準備の一環とし、観光振興や文化交流が目的だと強調しているという。
游氏の与那国訪問と重なるように、「親中派の重鎮」である河野洋平元衆院議長を団長にして、日本国際貿易促進協会の代表団が7月3~6日、訪中する。沖縄県の玉城デニー知事も参加する。代表団は、北京で習指導部メンバーとの面会を調整している。習氏は最近、中国と「琉球(沖縄)」の交流について異例の発言をして波紋を呼んだ。
「台湾統一」を狙う中国は敏感に反応しそうだ。
ナンシー・ペロシ米下院議長が昨年8月、台湾を訪問した直後には、台湾を包囲するように軍事演習を実施した。日本の排他的経済水域(EEZ)にも弾道ミサイル5発を撃ち込んできた。
日台関係の強化に尽力した安倍晋三元首相は生前、「台湾有事は日本有事」と厳しい実情を訴えてきた。
一連の動きをどう見るか。
沖縄県の地元紙、八重山日報編集主幹の仲新城誠氏は「游氏の与那国訪問は、日台の観光促進に加え、『台湾有事』を念頭に、日本との結びつきに期待する動きだろう。安全保障上も重要な意味がある。一方で『沖縄独自の外交』を主張する玉城知事らの訪中には懸念がある。中国指導部と尖閣問題で論争になっても、特に反論する意向はないようだ。習氏の『琉球発言』も、河野氏や玉城氏らの訪中に向けた伏線ではないか。中国側に取り込まれないか、地元では不安が高まっている」と強調した。