私はネコである。名前はもうない。

自分の頭で考えて取捨選択しなさい！

福沢諭吉先生の時代にも、西洋のものは何でも良いものとして無批判に受け入れる人たちがいたようです。
例えば、着物で女性の体をきつく締めるというのはあまり良いことではないのです。それでは、西洋の女性のライフスタイルが良いのかというと、パーティーにうつつをぬかして子供をほったらかしにする母親あり、自由の意味をはき違えて遊び歩き親を困らせる娘あり、こうした悪い面は真似しないようにしたいものです。
しかし、「自由」貿易に飛びつく経済人も多いのですが、アメリカ（１８９０年代）は自国の状況を考えて保護貿易を選択していました。今も「自由」貿易とかグローバリゼーションという言葉に飛びつく人が多いですが、「自由」という美名に思考停止してはいけません。「新自由主義」とはつまり政府による規制を市場なり企業が受けないようにするというもので「市場万能主義」と言った方がいいかもしれません。これでは一部のお金持ちはますます富み、国民の大多数は貧困化します。絶望した若者はテロ組織に「就職」して、治安を乱し、治安維持費が増加してますます国が貧しくなるという悪循環に陥ります。
欧米よりも日本が遅れているという固定観念から脱し、良いものかどうか、もっと言えば人々を幸せにするかどうかで取捨選択を行うべきなのです。明治という時代はきちんと自分の頭で考えて取捨選択を行うことができる人が多かったのでしょうね。