Shinzo-Returns

安倍総理の志は死なない!!

「自国生産路線」への大転換が必要だ

From 三橋貴明 @ブログ





佐波優子登場!
トレードオフの財政観は
安全保障上、最悪だ!
[三橋TV第524回]
佐波優子・三橋貴明・高家望愛




https://youtu.be/gRzswJaB4ZA



グローバリズムの天敵は「戦争」です。



国境を越えた財、サービス、資本、
人の移動の自由化が「善」である
などという発想は、
安全保障を無視しない限り成立しません。



 逆に言えば、
安全保障を脅かす「戦争」が起きない、
起こさせない覇権国のパワーが
強いことが前提なのです。



 同時に、グローバリズムは
「裏切り国」に利をもたらす。



 他国が「自由貿易で~す」
などとやっている反対側で、
特定の国が自国の市場、
企業、供給能力を保護し、
「相手国には得るが、自国には売らせない」
 政策を採ると、その国が経済成長し、
「覇権国への挑戦国」へと
のし上がることになる。



 結果、覇権国のパワーが
相対的に落ち込み、グローバリズムは
終焉に向かうことになるのです。



 グローバリズム後の世界は、
「国家」のパワーが相対的に
大きくなった世界です。



国家の力を使わない限り、
国民の需要を満たせず、
安全保障も維持できなくなる。



逆に、市場のパワーが消えうせる。
何しろ、民間主導の「市場」では、
現実に対応できない。



 ブラックロックの
ラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)が
24日、株主に宛てた手紙で、
「ロシアのウクライナ侵攻が
グローバリゼーションに終止符を打った」
 と記しました。



その通りです。
第二次グローバリズムは
2022年2月24日に終わりました。



 ロシアのプーチン大統領は、
SWIFTから排除され、
外貨準備を凍結されたことへの報復で、
外貨建て国債を「ルーブル建て」で
返済することを「容認」する大統領令に署名。



SWIFT排除も、外貨準備凍結も、
外貨建て国債のルーブル返済も、
全て「反・グローバリズム」です。



 グローバリズムとは、
所有権が保障された状況で、
フェアな市場参加と「契約の順守」が
維持され無き限り、成り立たないのです。



『EU首脳、天然ガスのルーブル支払い「供給契約に違反」
 ロシアのプーチン大統領が
「非友好国」に対し、天然ガスの支払いを
ルーブル建てで行うよう要求したことについて、
欧州連合(EU)の首脳らは24日、
供給契約に違反する恐れがあると指摘した。



 プーチン氏の発言を受けて、
欧州の天然ガス価格は急騰。
天然ガスの約4割をロシアから
調達しているEUへの供給を巡って
懸念が強まった。



 ドイツとイタリアは、
ロシアの行動がエネルギー供給契約に
違反する可能性があると表明。



ドイツのショルツ首相は、
ドイツの企業がロシアの化石燃料に対して
支払わなければならない通貨は
契約で決まっているとした上で、
「どこでも固定契約があって、
納入金の通貨はこれらの契約の
一部に含まれている。
ほとんどの場合、それはユーロかドルである」
と述べた。



イタリアのドラギ首相も
「基本的に契約違反であり、
これを理解することが重要だ」と強調した。
 


欧州委員会のフォンデアライエン委員長は
ドイツやイタリアの考えに同調。



ロシアの動きはEUによる制裁を
封じ込めようとするものであり、
「エネルギーがわれわれへの脅迫に
使われる時代は終わった」
と訴えた。(後略)』



「エネルギーがわれわれへの
脅迫に使われる時代は終わった」
 と、言いつつ、
EU首脳はロシア産原油の購入を
ボイコットする計画に合意できませんでした。



 プーチン大統領が、
「あ、ルーブルでの支払い嫌なんだ。
じゃあ、天然ガスと原油の
パイプライン止めるわ」と言ったとき、
ドイツやイタリアはどうするのでしょうか。



「どうにもならない」というのが実情です。



 結局のところ、
パワーとは(軍事サービスの「生産」を含む)
財やサービスの生産能力、供給能力なのです。



 その肝心要の供給能力について、
「安ければ、外国から買えばいいじゃん」と、
各国が相互依存を深め、
自国の供給能力維持を疎かにしていった
(特に日本)。



 我々は、第二次グローバリズム下で
自国の生産者を軽視し、安全保障について
真剣に考えてこなかったツケを、
これから払い始めることになるのです。



 グローバリズムが終わった以上、
「自国生産路線」への大転換が必要です。