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安倍総理の志は死なない!!

岸田に意見書を送って静岡県知事が「リニア批判」!…県庁内で「知事外し」が始まった可能性も

国交省の発表に苦言を呈する
岸田文雄首相の指示による、リニア開業に伴う東海道新幹線の利便性向上など静岡県のメリットをとりまとめた報告書の内容について、国交省鉄道局幹部らが11月8日午後、静岡県庁を訪れ、県リニア対策本部長の森貴志副知事らに説明した。


当日の会議に、川勝平太知事は出席していない。また報道発表など事前告知はなく、会議は非公開だった。


10月20日に同報告書が発表された際、静岡県は「国交省から直接説明する機会を持ちたいと伺っており、今後、(東海道新幹線各駅の停車本数の増加について)仮定に基づいた調査結果の実現可能性などをしっかりとお聞きしたい」という川勝知事のコメントを出した。


さらに、10月23日の定例会見で、川勝知事は同報告書について、「今度の国交省の発表は、内容がお粗末であり、あきれた」などと散々にこきおろした。


その上で、「これほどお粗末なものを出してきたというのは、岸田総理が言われたことに対して気の毒なことになった。そうしたことはひょっとすると私の誤解があるかもしれないので、今後、国交省の担当者が来られたときにいろいろ聞いてみたい」などと述べていた。


同報告書に対する知事コメントだけでなく、知事会見でも、国交省担当者との面談を強く希望していた。それにも関わらず、事務方は、肝心の川勝知事と国交省担当者との面談を調整しないで、森副知事で済ませてしまったことになる。


8日午前10時から午後4時半まで川勝知事は、静岡県と中国・清華大学連携によるイノベーション人材の育成を目指すシンポジウムに出席していた。


いくら肝煎り事業だとしても、静岡市内で開催されたイベントであり、時間調整さえすれば、川勝知事は国交省幹部と面談できた。


どう考えても、静岡県が川勝知事を外したことになる。


どのような理由で川勝知事を外したのかわからないが、川勝知事がこれまで述べてきたさまざまな疑問等を、森副知事がつまびらかにしたとは思えない。


また川勝知事は、リニア問題についての会議等はすべて公開すると明言していたが、今回は事前告知もなく、非公開で行われた。


記者たちの前で意見書を読み上げるも…
一体、何があったのか?


岸田首相はことし1月4日の会見で、リニアの全線開業に向けて大きな一歩を踏み出す年にしたいと、未着工の静岡工区に触れて、地元との調整、国の有識者会議の議論を進めたいとした。


さらに、リニア開業後の東海道新幹線駅の停車頻度の増加についてシミュレーション結果などから静岡県のメリットを8月頃までに示したいと発言した。


この首相発言に対して、川勝知事は1月11日の会見で、近く、官邸に意見書を送り、岸田首相に直接、説明するために面会を要請することを明らかにした。


川勝知事は会見で、「シミュレーションは2つ別にわけて考えるべきである。品川・大阪間だけでなく、まずは品川・名古屋間を開業したときをシミュレーションする必要がある」などと述べて、品川・名古屋間の開業では、現在ののぞみの機能がリニアに移らないという説明をした。


この結果、1月24日に「東海道新幹線の需要動向(静岡県へのメリット)調査について」と題したA4判4ページの意見書を岸田首相宛に直接、送った。


当日の会見で、川勝知事は記者たちの前で、意見書内容を一言一句すべて読み上げた。それほど自信のある内容だったのだろう。


同意見書は、2027年品川・名古屋間を開業した場合、ひかり、こだまの大増発はムリだから、静岡県にメリットはないことを県民にわかるように説明するよう求める趣旨だった。


それだけでなく、2027年開業を困難にしているのが、静岡工区の未着工ではなく、神奈川県の用地取得の遅れなど他の懸念する6事案があることを指摘した上で、それらを解決するJR東海の方策について岸田首相の回答を求めるものだった。


つまり、「反リニア」に徹する川勝知事のいつも通りの主張を繰り返したに過ぎない。


当然、岸田首相は川勝知事の面会に応じることはなく、意見書に対して何の返答もしなかった。


川勝知事が作成した意見書に「大きな間違い」があった。【後編】『静岡県・川勝知事が岸田首相に送った意見書は「まったくのデタラメ」だった…そのヤバすぎる実態』で詳しく解説する。